初代モデルがプリンス自動車より1957年4月にリリースされた中型乗用車「スカイライン」は、1963年9月に6年ぶり初のフルモデルチェンジを受け、2代目S5型に移行しました。先代から一クラス下に移行した一方で、途中から追加された6気筒エンジン搭載のスポーツセダン「GT」系は高性能車の代名詞的存在となりました。
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ボディサイズを縮小
それまでのセミモノコック構造からフルモノコック構造に進化したボディのバリエーションは、4ドアセダンとステーションワゴンが用意されました。また、上級車種「グロリア」との姉妹関係を解消し、独自のボディが与えられました。そのスタイリングは、丸みを帯びたフォルムとテールフィンが特徴だった先代S2型セダンから一転し、虚飾を廃したプレーンかつスクエアなフォルムとなりました。
初期型のボディ・ディメンションは全長4,055mm×全幅1,495mm×全高1,410mm、ホイールベース2,390mmで、先代から一回り縮小されました。サスペンション形式は、フロントはダブルウィッシュボーン式が踏襲された一方、リアは凝ったド・ディオン・アクスル式からオーソドックスなリジッド・リーフ式に変更されました。
駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンは先代後期型の1.9L直4OHVから1.5L直4OHVのG1型(最高出力70ps/最大トルク11.5kgm)にダウンサイジングされました。グレードは、当初「デラックス」のモノグレード設定だったものの、翌1964年4月に廉価版の「スタンダード」が追加されました。
GT系2タイプを追加
その後1965年2月に、ボンネットフードを200mm延長するとともにホイールベースも200mm延長したセダンボディに、グロリア用をベースとした2L直4SOHCウェーバー3連キャブレター仕様エンジン(最高出力125ps/最大トルク17kgm)+4速MTを搭載する「2000GT」が追加されました。最高速度は180km/hに達し、その高性能に対応するためフロントにディスクブレーキが装着されました。
さらに同年9月、同エンジンのシングルキャブレター版(最高出力105ps/最大トルク16kgm)を搭載し、最高速度170km/hの性能を持つ「2000GT-A」が追加されました。同時に、従来の2000GTはグレード名が「2000GT-B」に変更されました。次いで1966年8月、プリンス自動車が日産自動車に吸収合併されたことに伴い、車名が「ニッサン・プリンス・スカイライン」に変更されました。
追って同年10月のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、翌1967年8月には1.5L車のエンジンが新開発された 直4SOHCのG15型(最高出力88ps/最大トルク12.2kgm)に置換されました。そして1968年8月にフルモデルチェンジが実施され、3代目C10型に移行しました。