1994年に初代モデルがデビューを飾ったアウディAGのミディアムモデル「A4」は、2000年10月に初のフルモデルチェンジを受け2代目B6系に移行しました。先代からのキープコンセプトながら、ボディの空力特性向上に注力されCd値0.28を実現した他、リアサスペンション形式が一新されるなどのリニューアルが図られました。
プラットフォームを刷新
プラットフォームはB6プラットフォームに刷新されると共に、パサートとの共有化が解消されました。ボディタイプは、当初は5ドアステーションワゴンの「アヴァント」は用意されず、4ドアセダンのみでスタートしました。スタイリングは先代のイメージを受け継ぎながらも、より力強さを感じさせるフォルムとなりました。
ボディサイズは先代から一回り拡大され、全長4,547mm×全幅1,766mm×全高1,428mmとなり、ホイールベースは35mm延長され2,650mmとなりました。駆動方式は先代同様、FFとフルタイムWDの「クワトロ・システム」が用意されました。サスペンション形式はフロントは4リンク式を踏襲する一方、リアはトラペゾイダルと呼ばれるダブルウィッシュボーン式の一種に変更されました。
欧州仕様のエンジンは、ガソリンは1.6L直4SOHC NA(最高出力100ps/最大トルク15.1kgm)、1.8L直4DOHCターボ(最高出力150ps/最大トルク21.4kgm及び最高出力180ps/最大トルク24kgm)、2L直4DOHC NA(最高出力130ps/最大トルク19.9kgm)、2.4L V6DOHC NA(最高出力170ps/最大トルク23.5kgm)、3L V6DOHC NA(最高出力220ps/最大トルク30.6kgm)の6種類が用意されました。
カブリオレが追加に
一方ディーゼルは、1.9L直4SOHCターボ(最高出力115ps/最大トルク29.1kgm)と、2.5L V6DOHCターボ(最高出力155ps/最大トルク31.6kgm)が用意されました。トランスミッションは、5速/6速MT及び5速トルコン式ATの他、FF車用に「マルチトロニック」と呼ばれる6速マニュアルモード付CVTが設定されました。
そして翌2001年、アヴァントとA4シリーズ初の2ドアソフトトップコンバーチブル「カブリオレ」が追加されました。次いで2002年には、ガソリン2Lエンジンが直噴の「FSI」ユニット(最高出力150ps/最大トルク20.4kgm)に置換された他、ガソリン1.8Lターボエンジンのアウトプットが150ps仕様で13ps/1.5kgm、180ps仕様で10ps/0.5kgm向上しました。
そして2004年にフルモデルチェンジが実施され、3代目B7系に移行しました。日本市場における2代目A4は、2001年5月にまずセダン「2.0」「2.0SE」(2L NAエンジン+CVT)及び「3.0クワトロ」「3.0クワトロスポーツ」(3Lエンジン+5速AT)の導入が開始されました。追って同年11月に、セダン「1.8Tクワトロ」(1.8Lターボエンジン+5速AT)と「2.4クワトロ」(2.4Lエンジン+CVT)が追加されました。
次いで2002年2月にはアヴァント(1.8Tクワトロ/2.0/2.0SE/3.0クワトロ/3.0クワトロスポーツ)の導入が開始され、更に同年8月にセダン/アヴァントに2.4SE/3.0クワトロSEが、翌9月にカブリオレ(2.4Lエンジン+CVT)が追加されました。そして2005年2月、セダン/アヴァントが3代目モデルに切り替えられ、追って2006年4月にカブリオが販売終了となりました。