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リンカーン LS (1999-2006):ジャガーと共通のプラットフォームやエンジンを採用

リンカーン LS 1999

フォード・モーターは1998年4月のニューヨーク・ショーにおいて、リンカーン・ブランドの新型Eセグメント・セダン「LS」を出展、翌1999年4月に北米での販売を開始しました。「ジャガー・Sタイプ」と共通の「フォードDEWプラットフォーム」やジャガー製のエンジンが採用されるとともに、スポーティな性格が与えられました。

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理想的な前後重量配分を実現

リンカーン LS 1999

4ドアセダンのみが用意されるボディは、フロントフードやリアフードなどにアルミ素材が採用されました。ボディサイズは全長4,925mm×全幅1,859mm×全高1,425mmで、ホイールベースはジャガー・Sタイプと同一の2,908mmでした。駆動方式はコンベンショナルなFRで、同方式として理想とされる50:50に近い前後重量配分を実現した事が特徴でした。

リンカーン LS 1999

エンジンは、3L V6DOHC(最高出力210hp/最大トルク28.3kgm)と3.9L V8DOHC(最高出力256hp/最大トルク36.9kgm)が用意され、トランスミッションは前者には5速MTまたは5速トルコン式ATが、後者には5速トルコン式ATが組み合わせられました。パフォーマンスは、3Lエンジン+5速MT仕様の場合で最高速度219km/h・0-60mph加速8sでした。

リンカーン LS 1999

サスペンション形式は4輪ショート&ロングアーム/コイル式で、ブレーキは4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。安全装備面では、EBD付ABSやSRSデュアル&サイドエアバッグシステム、トラクションコントロールシステムなどが全車に標準装備されました。一方インテリアは、ジャガー・Sタイプに類似したデザインのインパネが採用されました。

改良によりエンジンのスペックが向上

リンカーン LS 2002

装備面では、レザーシートや運転席パワーシート、レザー・ステアリングホイール、デュアルエアコン、クルーズコントロールなどが全車に標準装備されました。その後、2002年に3L V6エンジンのアウトプットが最高出力220hp/最大トルク29.8kgmに向上しました。次いで2003年にマイナーチェンジが実施され、エクステリアが一部変更されるとともにエンジンに改良が加えられました。

この改良でアウトプットが3Lは最高出力232hp/最大トルク30.4kgmに、3.9Lは最高出力280hp/最大トルク39.6kgmに向上しました。同時に、3L車に設定のあった5速MT仕様は廃止されました。また、新たに電子式パーキングブレーキやタッチスクリーン式DVDナビゲーションシステムが装備された事も変更点でした。そして2006年、後継モデル「リンカーン・ゼファー」にバトンタッチして生産終了となりました。

リンカーン・LSは、日本市場には1999年10月から2002年10月にかけて正規輸入販売が行われました。グレードは3L V6エンジン+5速AT搭載の「V6」と3.9L V8エンジン搭載の「V8」の2タイプで、いずれも右ハンドル仕様のみの設定でした。

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