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リンカーン タウンカー (2代目 1989-1997):内外装デザインを一新するとともに装備を充実化

フォード・モーターが1981年にリンカーン・ブランドよりリリースしたフラッグシップ・セダン「タウンカー」は、1989年に8年ぶりにして初のフルモデルチェンジを受け、2代目モデルに移行しました。先代から「パンサー・プラットフォーム」が踏襲された一方、内外装デザインは一新されました。また、装備の充実化が図られた事も特徴でした。

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空力特性を改善

ボディタイプは4ドアセダンのみの設定で、スタイリングはスクエアなフォルムや大型のフロントグリルなど先代の特徴を踏襲しながらも、大幅なモダナイズが図られました。また、Cピラーにオペラウィンドウが備わる6ライトとなった事も変更点のひとつでした。さらに空力特性も改善され、Cd値は先代より0.1ポイント低い0.36を実現しました。

ボディ・ディメンションは全長5,560mm×全幅1,984mm×全高1,440mm、ホイールベース2,982mmで、実質的に先代と同等でした。車両重量は1,785~1,861kgで、僅かながら軽量化されました。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンは当初、先代からキャリオーバーされた4.9L V8OHV「ウィンザー・ユニット」が搭載されました。

先代同様シングルエキゾースト仕様とデュアルエキゾースト仕様が用意され、スペックは前者が最高出力150hp/最大トルク37.7kgm、後者が最高出力160hp/最大トルク38.8kgmでした。トランスミッションも従来同様、4速トルコン式ATが組み合わせられました。サスペンション形式は、フロント:ウィッシュボーン式・リア:リジッド・アクスル式が踏襲されました。

また、ブレーキも当初は先代同様、フロント:ベンチレーテッド・ディスク式/リア:ドラム式が採用されました。一方室内は、マーキュリー・ブランドで販売される「グランドマーキス」のデジタルメーター仕様版と基本的に共通となり、先代からは大きくイメージを変えました。装備面では、前席8ウェイパワーシートやシートヒーターなどが全車に標準装備されました。

SOHCエンジンに置換

当初のグレード体系は、シングルエキゾースト仕様エンジン搭載のベースグレードと、デュアルエキゾースト仕様エンジン搭載の「シグネチャー・シリーズ」および「カルティエ・デザイナー・エディション」の3タイプがラインナップされました。その後、1991年にエンジンが全車4.6L V8SOHCの「モジュラー・ユニット」(最高出力190hp/最大トルク36.6kgm)に置換されました。

同時に、リアブレーキがソリッド・ディスク式にアップデートされた他、ベースグレードに代わり「エグゼクティブ・シリーズ」が設定されました。次いで1993年に初のフェイスリフトが実施され、フロントグリルの意匠などが変更されました。続いて1995年に実施された2度目のフェイスリフトでは、内外装デザインを刷新、エクステリア面ではオペラウィンドウが廃止されました。

そして1998年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。

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