ゼネラルモーターズ(GM)は1973年、ビュイック・ブランドより新型パーソナルクーペ「センチュリーリーガル」をリリースしました。ミディアムクラスの乗用車「センチュリー」の最上級モデルと位置付けられ、それよりも豪華な仕立てを特徴としていました。当初は2ドアのコロネードハードトップクーペのみのラインナップだったものの、追って4ドアのコロネードセダンが加わりました。
オペラウィンドウを採用
プラットフォームは他の多くのGM車に採用されていた「Aボディ」で、エクステリアは廉価版の「センチュリーラグゼスクーペ」や姉妹車種「グランプリ」などと共通のグリーンハウスを持ちながらも、独自のオペラウィンドウにより差別化が図られていました。また、フロントおよびリアまわりの造形はセンチュリーとほぼ共通であったものの、それとは異なるフロントグリルやリアコンビネーションランプが与えられました。
コロネードハードトップクーペのボディサイズは全長5,385mm×全幅2,007mm×全高1,354mmで、ホイールベースは2,845mmでした。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲、エンジンは当初5.7L V8OHV(最高出力147~167ps)が標準で、オプションで7.5L V8OHVが用意されました。組み合わせられるトランスミッションは、3速トルコン式ATのみの設定でした。
また、ブレーキはフロントがベンチレーテッド・ディスク式、リアがドラム式で、ホイール&タイヤは6J×15インチホイールとGR78-15タイヤの組み合わせが採用されました。一方インテリアは、木目調のインパネやドアパネル、センターアームレスト付ノッチバックベンチシートが標準で備わるほか、オプションで60:40分割式アームレスト付ベンチシートが用意されました。
M/Cで角型ヘッドランプを採用
そして翌1974年、冒頭で触れたコロネードセダンが追加されました。ボディ・ディメンションをコロネードハードトップクーペと比較すると、全長とホイールベースが約100mm長いほか、全高が20mm高く設定されていました。また、この年に7.5L V8エンジンがオプションから外されました。次いで1975年には、車名が「リーガル」に変更されました。
さらに、コロネードハードトップクーペの標準エンジンが3.8L V6OHV(最高出力112ps)に変更されました。次いで1976年にマイナーチェンジが実施され、ヘッドランプがそれまでの丸型2灯式から角型4灯式(コロネードハードトップクーペは横目、コロネードセダンは縦目)に変更されました。また、リクライニング機構付バケットシートが備わるS/Rオプションが設定されました。
そして1977年にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。