初代モデルが1939年に発売されたフォード/リンカーン・ブランドのプレミアムモデル「コンチネンタル」は、2002年に9代目モデルが生産終了となって以来、長らくリンカーンのラインナップから姿を消していたものの、2016年に14年ぶりの復活を遂げました。現代の高級車に相応しく、さまざまな最新の装備が搭載されました。
直噴エンジン3種類を用意
プラットフォームは、フォード・ブランドの「モンデオ」や「トーラス」、リンカーン・ブランドの「MKZ」や「MKX」などと共通の「フォード・CD4プラットフォーム」が採用されました。ボディタイプは4ドアセダンのみの設定で、エクステリアはコンチネンタルの名に恥じない風格と流麗さを兼ね備えたデザインが採用されました。
ボディ・ディメンションは全長5,116mm×全幅1,984mm×全高1,486mm、ホイールベース2,995mmで、「メルセデス・ベンツ・Sクラス」や「BMW・7シリーズ」などと同じFセグメントに属する大きさでした。駆動方式はFFのほか、歴代コンチネンタル初となるフルタイム4WDが設定されました。
エンジンは、3.7L V6直噴NA(最高出力308ps/最大トルク38.7kgm)の「サイクロン」と、2.7L V6直噴ツインターボ(最高出力340ps/最大トルク52.5kgm)および3L V6直噴ツインターボ(最高出力406ps/最大トルク55.3kgm)の「エコテック」の3種類が用意されました。組み合わせられるトランスミッションは、いずれもパドルシフト付の6速トルコン式ATでした。
オートホールド機能などを採用
サスペンション形式は、フロント:マクファーソンストラット式/リア:インテグラルリンク式で、前後ともに「CCD」と呼ばれる連続制御ダンピングシステムが装備されました。また、走行性能向上を実現する装備として、コーナーリング時の旋回性を高める「ダイナミック・トルク・ベクタリング」が採用されました。
一方ドライビングを快適にする装備としては、ストップ&ゴー機能が備わる「アダプティブ・クルーズ・コントロール」や、ブレーキペダルを踏むとアクセルペダルを踏むまでブレーキングをホールドする「オートホールド機能」、不要なノイズを低減して室内の静粛性を高める「アクティブノイズコントロール」などが採用されました。
また、安全性を向上させる装備として、ステアリング操作に連動してビームを照射する「アダプティブヘッドランプ」が採用されたほか、フロント・サイド・リアの4台のカメラで捉えた映像を俯瞰した映像に切り替えてディスプレイに表示する「360度カメラ」が用意されました。
そのほか、音声入力に対応するインフォテインメントシステムや、さまざまな操作が可能な「イン・コマンド・ステアリングホイール」、前席10ウェイパワーシート(オプションで24ウェイと30ウェイも用意)などが採用されました。