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ベントレー マークⅥ (1946-1952):戦前型のマークⅤをベースとした同社戦後初のモデル

ベントレー・モーターズは1946年、戦後初のニューモデルとして、1939年にデビューしたもののわずかな生産台数に終わった高級車「マークⅤ」の発展型となる「マークⅥ」を発売しました。1年後に登場することとなる親会社ロールス・ロイスの「シルヴァードーン」とは、シャシーや基本メカニズムを共有する姉妹車種の関係にありました。

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ロールス・ロイス製ボディも用意

シャシーは、マークⅤ用をベースに改良を加えたものが使用されました。また、戦前のベントレーはシャシーのみを提供し、ボディの架装は専らコーチビルダーに委ねられていたのに対し、このモデルから初めてロールス・ロイス社製の4ドア・セダン型ボディが用意されました。ただし、引き続きコーチビルダー製のボディを求めるユーザーのためにシャシーのみの販売も行われました。

コーチビルダーはフーパーやパークウォード、フリーストーン&ウェッブ、H.J.ミュリナーなど数多く存在し、ボディタイプは4ドア・セダンや2ドア・フィクスドヘッドクーペ、2ドア・ドロップヘッドクーペなどが製造されました。標準版4ドア・セダンのボディサイズは全長4,877mm×全幅1,753mm×全高1,638mmで、ホールベースはマークⅤよりも100mmほど短い3,048mmに設定されていました。

また、トレッドは前後とも1,486mmで、車両重量は1,816kgでした。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンもマークⅤ譲りの4.3L直6oise方式(吸気側OHV/排気側SV)がキャリオーバーされました。6.4:1の圧縮比と2基のSUキャブレターから発生する最高出力は139psで、フルシンクロ式4速MTとの組み合わせにより最高速度151km/h・0-80km/h加速11s・0-400m加速20.4sの性能を発揮しました。

排気量を拡大し性能が向上

サスペンション形式は、フロントがウィッシュボーン/コイル独立懸架式、リアがリーフ・リジッド式で、ブレーキはメカニカルサーボ付きの4輪ドラム式が採用されました。その後1951年にエンジンの排気量が4.6Lに拡大され、最高速度が164km/hに向上しました。次いで1952年には、H.J.ミュリナーの手により高性能版「コンチネンタル」がリリースされました。

軽量な2ドア・セダン型ボディに、圧縮比アップや排気系の改良などが施されたエンジンとクロスレシオ化されたトランスミッションを搭載するモデルで、当時もっとも高価かつ最も高性能なセダンでした。そして同年、マークⅥは改良型の「Rタイプ」に後を譲って生産終了となり、コンチネンタルも翌1953年に生産が打ち切られました。

総生産台数は、マークⅥが5,201台、コンチネンタルが27台でした。

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