1982年に初代モデルがデビューしたスズキ自動車の軽ワンボックス車「エブリイ」は、2015年2月におよそ9年半ぶりとなる5度目のフルモデルチェンジを受け、現行型となる6代目モデルに移行しました。クラストップレベルの燃費性能を実現した他、衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」装着車が設定されるなど予防安全性能にもメスが入れられました。
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ボディを軽量化
ボディタイプは先代同様左右に後席用スライドドアが備わる5ドア・セミキャブオーバー型で、スクエアなフォルムも踏襲されました。ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,800mm(標準ルーフ)/1,910mm(ハイルーフ)で、先代よりも全高が若干高く設定された他、ホイールベースが30mm延長され2,430mmとなりました。車両重量は840~1,010kgで、先代から30kg程軽量化されました。
サスペンション形式はフロント:マクファーソンストラット式/リア:I.T.L式を踏襲し、駆動方式も先代同様FRとパートタイム方式及びフルタイム方式の4WDが設定されました。エンジンは、吸気側にVVTを採用した660cc直3DOHCのR06A型が採用されました。従来のK6A型同様にNAとターボが用意され、最高出力/最大トルクは前者が49ps/6.3kgm、後者が64ps/9.7kgmとなりました。
シングルクラッチ式AMTを設定
トランスミッションは、NA車には5速MTの他に3速トルコン式ATに代わって5速AGS(シングルクラッチ式AMT)が設定され、ターボ車は先代同様4速トルコン式ATが組み合わせられました。燃費性能はパワートレイン刷新とボディ軽量化の相乗効果により、先代から最大で20%以上改善されました。
従来同様4ナンバーの商用バンと5ナンバーの乗用ワゴンが設定され、室内面ではバンは荷室スペースが拡大され、ワゴンは居住スペースの拡大と同時に前席がベンチシートに変更されました。更に、バン/ワゴン共に前席のスライド量の拡大が図られました。グレード体系は、バンは下からNAエンジン搭載のPA/GA/PC/ジョインと、ターボエンジン搭載のジョインターボの全5タイプが基本となりました。
一方、ワゴンはJPターボ/PZターボ/PZターボスペシャルのターボエンジン搭載グレード3タイプのラインナップでした。装備面では、ワゴン全車にレーダーブレーキサポートや誤発進制御機能などが標準装備された他、バンにもGA及びMT車を除く各グレードにレーダーブレーキサポート装着車が設定されました。
そして2016年3月にバンAGS車の一部改良が実施され、2速発進モードの装備やクリープ時の推進力強化により扱い易さの向上が図られました。