1982年に初代モデルがデビューしたスズキ自動車の軽ワンボックス型バン「エブリイ」は、1999年1月に3度目のフルモデルチェンジを受け、新規格に対応した4代目モデルに移行しました。ボディサイズが拡大された他、駆動方式が先代のMRベースから初代/2代目と同様のFRベースに戻されました。又、初の5ナンバー乗用ワゴンが設定された事も特徴でした。
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セミキャブオーバースタイルを採用
当初は4ナンバー登録の商用バンのみの設定で、ボディタイプは従来同様左右に後席用スライドドアが備わる5ドアながら、ごく短いボンネットを持つセミキャブオーバー型のスタイリングとなりました。ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,765~1,865mmで、軽自動車規格変更に対応した事で先代からは全長が100mm、全幅が80mm拡大されました。
又、ホイールベースは一気に350mm延長され2,350mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式を踏襲する一方、リアは5リンク・ドティオン式からI.T.L式に変更されました。駆動方式はまずFRと副変速機が廃止されたパートタイム4WDが設定され、エンジンは660cc直3SOHCのF6A型がキャリオーバーされました。
先代同様NAとターボが用意され、最高出力/最大トルクは前者が50ps/6.2kgm、後者が60ps/8.5kgmでした。トランスミッションは先代と同じく、それぞれに5速MTと3速トルコン式ATが設定されました。そして同年6月に、全車ターボエンジン搭載となる5ナンバー登録の乗用モデル「エブリイワゴン」が追加されました。
改良によりエンジン性能が向上
更に同年8月には、最高出力45kW/最大トルク9.7kgmのモーターと鉛バッテリーを搭載し、一充電走行距離110kmの性能を持つ電気自動車「エブリイEV」が発売されました。追って同年11月にガソリン車の一部改良が実施され、一部グレードを除きSRSデュアルエアバッグシステムとABSが標準化されると共に、パワートレインに改良が施されました。
ターボエンジンはアウトプットが最高出力64ps/最大トルク10.2kgmに向上する共にATが4速に多段化され、NAエンジンも最大トルクが6.3kgmに向上しました。同時に、先代にも設定のあったフルタイム4WD仕様車が追加されました。次いで2000年5月の一部改良でターボ車のエクステリアが変更されると共に、エンジンが再度改良を受け最大トルクが10.4kgmに向上しました。
追って同年7月、NAエンジン+3速ATを搭載する福祉車両「後席リフトアップ車」が追加されました。次いで2001年9月の一部改良でエンジンが直3DOHCのK6A型に置換され、最高出力/最大トルクがNAで49ps/6.3kgm、ターボで64ps/10.8kgmとなりました。同時に、4速AT車のシフトレバーの位置がフロアからインパネ上に変更されました。
そして2005年8月にフルモデルチェンジが実施され、5代目モデルに移行しました。
4代目エブリイの型式名: DA52V/DB52V/DA52W/DA62V/DA62W