BMWのプレミアム・クロスオーバーSUV「X6」は、SUVの逞しさとクーペのスマートさを併せ持ったモデルとして2008年に初代モデルがデビュー、2014年6月のフルモデルチェンジにより2代目となり、同年8月に日本での発売が発表されました。先代同様のクーペテイストを持つスタイリッシュなフォルムを受け継ぎながら、エンジンの改良やボディの軽量化により動力性能と燃費が向上すると共に、安全装備の充実が図られました。
ボディサイズを拡大しながら軽量に
スタイリングは先代から大きなイメージチェンジはないものの、空気抵抗の軽減を図ったデザインを取り入れると共に、ボディ各部にアルミニウムやマグネシウム、樹脂などの軽量素材を多用し軽量化を図った事が特徴となります。ボディサイズは全長4,925mm×全幅1,990mm×全高1,700mmで、先代から僅かに拡大されたものの、車両重量は10~40kg軽い2,140~2,320kgとなっています。
ホイールベースは、先代や現行型「X5」と同一の2,935mmとなります。日本仕様のエンジ及びグレードは、3L直6ガソリンターボ(最高出力306ps/最大トルク40.8kgm)の「xDrive 35i」と、4.4L V8ガソリンターボ(最高出力450ps/最大トルク66.3kgm)の「xDrive 50i」の2種類が基本で、更にそれぞれに専用エアロパーツや電子制御式サスペンションなどが備わるスポーティーな「Mスポーツ」が設定されます。
先代から動力性能・燃費が向上
「xDrive 35i」はエンジンのスペックこそ先代と同一であるものの、0-100km/h加速が0.3s短縮され6.4sとなった他、燃費が約10%向上し10.3km/Lになりました。一方「xDrive 50i」は、可変吸気バルブ制御の採用によりエンジンのスペックが43ps/5.1kgm向上すると共に、0-100km/h加速が0.6s短縮された4.8sとなり、燃費も約30%改善され8.6km/Lとなりました。
トランスミッションは全車8速トルコン式AT、駆動方式は全車フルタイム4WD方式「xDrive」となります。装備面では、「BMWヘッドアップ・ディスプレイ」が「xDrive 50i」系に標準装備、「xDrive 35i」系にオプション設定される他、「xDrive 50i Mスポーツ」には速度に応じてステアリング操作に対するタイヤ角度を可変させる「ダイナミック・パフォーマンス・コントロール」が装備されます。
そして、BMW最新の安全装備が備わる点も特徴で、「前車接近警告機能」と歩行者検知機能付の「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、そして車線逸脱を警告する「レーンディパーチャー・ウォーニング」から構成される「ドライビングアシスト」や、車両前方と側方の映像をディスプレイに表示する「サイド・ビュー・カメラ」、事故発生時に通信機能を使ってサポートする「BMW SOSコール」や「BMWテレサービス」が全車に標準装備されます。