BMWの大型クロスオーバーSUV「X5」は、初代モデルが同社初のクロスオーバーモデルとして2000年にデビュー、そして2013年のフルモデルチェンジにより3代目となった現行型が、同年10月に日本で販売開始されました。先代からスペースユーティリティーが向上した他、パワートレインの改良により動力性能と燃費が向上するなど、総合的なパフォーマンスアップを実現しました。
先代より躍動的なスタイリングに
スタイリングは先代からのキープコンセプトながらも、キドニーグリルの大型化やDピラーの傾斜が強められるなどの変更により躍動感溢れる雰囲気を実現すると共に、Cd値0.31の空力特性を実現しました。ボディサイズは全長4,910mm×全幅1,940~1985mm×全高1,760mmで、先代から全長と全幅が若干拡大され、全高は僅かに低くなりました。ホイールベースは先代と同一の2,935mmとなります。
車両重量は先代と大差ない2,150~2,350kgで、室内はラゲッジスペースの拡大が図られました。日本に導入されるエンジン及びグレードは、3L直6ガソリンターボ(最高出力306ps/最大トルク40.8kgm)の「xDrive 35i」、3L直6ディーゼルターボ(最高出力258ps/最大トルク57.1kgm)の「xDrive 35d」、そして4.4L V8ガソリンターボ(最高出力450ps/最大トルク66.3kgm)の「xDrive 50i」の3種類が基本となります。
そして、各グレードに専用の内外装によりSUVらしさを強調した「xLine」と、専用エアロパーツや電子制御式サスペンションなどが備わるスポーティーな「Mスポーツ」が設定される他、「xDrive 35d」にのみ装備を簡略化したエントリーグレード「xDrive 35d SE」が設定されます。トランスミッションは全車8速トルコン式AT、駆動方式は全車フルタイム4WD方式「xDrive」となります。
燃費を大幅に改善し、最新の安全装備を採用
又、全車にアイドリングストップ機構や燃料消費量を低減する「ECO PROモード」が採用され、先代から燃費が約10~30%改善されました。その他、「xDrive 50i Mスポーツ」には、速度に応じてステアリング操作に対するタイヤ角度を可変させる「ダイナミック・パフォーマンス・コントロール」が装備されます。そして、BMW最新のアクティブセーフティ機能が備わる点も現行型X5の特徴となります。
「前車接近警告機能」と歩行者検知機能付の「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、そして車線逸脱を警告する「レーンディパーチャー・ウォーニング」から構成される「ドライビングアシスト」を「xDrive 35d SE」以外の全車に標準装備する他、事故発生時に通信機能を使ってサポートする「BMW SOSコール」や「BMWテレサービス」などの先進装備も備わります。
又、インターフェイス関連としては、10.2インチのワイド・コントロール・ディスプレイや、タッチパッド機能が備わる最新の「iDriveコントローラー」が装備されます。