1990年にデビューしたトヨタのミディアムクラスミニバン「エスティマ」は、2000年1月に最初のフルモデルチェンジを行い、次いで2006年1月の2度目のフルモデルチェンジを行ない3代目となりました。先代からのキープコンセプトながら、プラットフォームやパワートレインの刷新により走行性能や燃費性能を改善し、より魅力的なミニバンへと進化を遂げました。
発売当初はガソリン車のみでスタート
スタイリングは、先代同様のワンモーションフォルムを踏襲しつつ、フロントマスクやキャラクターラインの変更により精悍なイメージになっています。ボディサイズは全長4,795mm×全幅1,800mm×全高1,730mm~1,760mmで、先代より全長と全幅が若干拡大され、ホイールベースは50mm長い2,950mmになっています。車両重量は1,700kg~1,940kgで、先代よりも60~90kg程重くなっています。
サスペンション形式は、先代同様の前:ストラット式/後:トーションビーム式を踏襲します。パワートレインは発売当初は直4及びV6のガソリンエンジンのみの設定で、ハイブリッドは一旦ラインナップから外されました。搭載されたのは、直4が先代から踏襲する2.4Lの2AZ-FE型(最高出力170ps/最大トルク22.8kgm)で、V6は3Lの1MZ-FE型から3.5Lの2GR-FE型(最高出力280ps/最大トルク35.1kgm)に置換されました。
トランスミッションは、先代の4速トルコン式ATに対し2.4LがCVTに、3.5Lが6速トルコン式ATに変更されました。駆動方式は先代と同様、FFの他フルタイム4WDが設定されます。又、直4車・V6車共に先代よりも出力・トルクが向上した他、燃費性能も改善されました。インテリアは、扇形メーターが備わるセンターメーター方式を踏襲しつつ、インパネのデザインが先代の曲線基調から直線基調に一新されました。
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動力性能・燃費性能が向上したハイブリッド車を追加
そして同年6月、ハイブリッド車が追加設定されました。ハイブリッドシステムは、1エンンジン2モーターによる電気式4WD「E-Four」を踏襲しつつ、先代の「THS-C」からより高効率な「リダクション機構付THS-Ⅱ」に変更されました。モーターの大幅な出力向上に伴いモーターのみで走行する「EVモード」が追加された他、システム最高出力190psの実現により動力性能が向上し、燃費性能も改善されました。
次いで2008年12月、マイナーチェンジを実施し、フェイスリフトを初めとする内外装の変更が行われた他、前席アクティブヘッドレストの標準装備やステアリングスイッチ新設などの変更が行われました。続いて2012年5月、2度目のマイナーチェンジを実施し、内外装の変更が行われた他、3.5L車にS-VSCを標準装備するなどの装備充実が図られました。
3代目エスティマは、販売面ではフルモデルチェンジ当初はベストセラーであったものの、フルモデルチェンジされず10年以上が経過。兄貴分の「アルファード / ヴェルファイア」、エスティマの後継的な位置づけのような「エスクァイア」や弟分の「ノア / ヴォクシー」の影に隠れた存在となり、2019年に後継モデルが投入される事なく生産終了となりました。
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