レクサスのミディアムセダン「IS」は、2013年5月にフルモデルチェンジを実施し、国内向けとしては2代目(北米向けは3代目)となる現行型になりました。コンサバティブな雰囲気だった先代に対し、レクサスブランドのアイデンティティである「スピンドルグリル」を採用しスポーティなイメージを強めた他、ハイブリッドモデルが追加された事が特徴となります。
ボディタイプは4ドアのみが設定され、カブリオレの「IS C」は旧型のまま暫く販売が継続されました。スタイリングは、スピンドルグリルを採用した事で一目でレクサスブランドの車種である分かるアイコン性が備わりました。ボディサイズは全長4,665mm×全幅1,810mm×全高1,430mmで、先代より一回り拡大され、ホイールベースは70mm延長さ2,850mmとなりました。車両重量は若干重い1,580kg~1,670kgとなっています。
ハイブリッドの追加と安全装備の設定がハイライト
サスペンション形式は、先代同様の前:ダブルウィッシュボーン式/後:マルチリンク式を踏襲します。パワートレインは、先代から踏襲する2.5L V6と3.5L V6の2種類のガソリンエンジンに加え、新たに2.5L直4アトキンソンサイクルエンジンとモーターから構成されるハイブリッドが設定されました。先代同様に駆動方式はFRが基本で、2.5L車のみにフルタイム4WDが設定されました。
グレード及びパワートレインの詳細は、「IS250」が2.5Lの4GR-FSE型エンジン(最高出力215ps/6,400rpm・最大トルク26.5kgm/3,800rpm)+6速トルコン式AT、「IS350」が3.5Lの2GR-FSE型エンジン(最高出力318ps/6,400rpm・最大トルク38.7kgm/4,800rpm)+8速トルコン式AT、「IS300h」が2AR-FSE型エンジン(最高出力178ps)+モーター(最高出力143ps)+電気式無段変速機となります。
インテリアは、インパネのデザインが一新された他、後席レッグスペースの拡大が図られました。装備面では、ミリ波レーダーによる衝突被害軽減ブレーキ「プリクラッシュセーフティシステム」や車線変更をサポートする「ブラインドスポットアシスト」、車線逸脱を防止する「レーンディパーチャーアラート」、ハイ/ロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」がオプション設定されました。
又、先代に引き続き、全てのパワートレイン搭載車に走行性能を追求したグレード「Fスポーツ」が設定されました。専用デザインの内外装や専用スポーツシート、「LFA」のイメージを踏襲する可動式メーターが備わる他、可変ギアレシオステアリングと後輪操舵システムを組み合わせた「LDH」(レクサス・ダイナミック・ハンドリング・システム)の採用により、優れた操縦安定性を実現したモデルとなっています。
ダウンサイジングターボを追加
そして2015年8月に一部改良を実施し、2L直4直噴ターボの8AR-FTS型エンジン(最高出力245ps/5,800rpm・最大トルク35.7kgm/1,650~4,400rpm)+8速トルコン式ATを搭載し、フロントパフォーマンスダンパーを装備するFR方式のグレード「IS200t」が追加されました。同時に、「IS300h」にトルセンLSDが備わるフルタイム4WD車が追加された他、「IS350」にもフロントパフォーマンスダンパーが装備されました。