2008年式のダイハツ・タント(L375S型)に乗っていました。グレードはX Limitedで、FF方式のCVT仕様でした。地元の自動車販売店(どのメーカーの車でも扱うお店)にて、新車で購入しました。それまでは、同じダイハツのムーヴに乗っており、かなり気に入っていました。
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若者向けのカスタムにしかターボ付グレードがなく
足腰の弱った母親が乗り降りに苦労するようになっていたので、スライドドアの車に買い替えた方が良いと思い、モデルチェンジをして2代目になったばかりのタントに白羽の矢が立ちました。ムーヴがターボ付だったので、今度もターボ付のグレードを考えたのですが、当時のタントは若者向けのカスタムにしかターボ付グレードがありませんでした。
カスタムの厳つい顔立ちはあまり好きではなく、ベースモデルのとぼけた顔立ちが良かったので、結局ターボは諦め、普通のタントを選びました。ディーラー系販売店ではないので試乗車がありませんでしたが、取りあえず展示車はあったので、少し触ってみた上で契約しました。
ターボがなくても意外とまともに走る
納車されると、早速近隣の一般道を走ってみましたが、ターボがなくても意外とまともに走るというのが第一印象でした。940kgという軽自動車としては重い車体に、自然給気の58馬力のエンジンですから、走りは期待出来そうもないと端から諦めていたのですが、良い意味で予想が外れました。
一般道に限れば、4人フル乗車しても特に問題なく走るので、本当に意外性がありました。これは、CVTの効率の良さに加え、最近の燃費優先のエンジンよりも力があった事が要因ではないかと思っています。(現行タントよりもエンジンの馬力・トルクが大きい)
一方、操縦安定性は、コーナーにムーヴの時と同じような速度で進入すると、強アンダーステアが出てアウトに膨らみ、ドキっとする事がありました。やはり、スーパーハイト系ワゴンは、のんびりと走るべき乗り物である事がはっきりと分かりました。乗り心地は、コーナーでのロールを抑える為かやや硬めでしたが、不快な突き上げはなく、この点では及第点でした。
そして、何よりも運転席に座った時の感覚が独特でした。巨大なフロントウィンドウと有り余る頭上のスペース、そして低いダッシュボードの組み合わせは、まるでバスの運転手になったかのような錯覚を感じさせました。それと、ユニークな扇形のメーターがダッシュボードのセンターに鎮座し、とてもユニークな雰囲気がありました。
運転席に座っただけで愉快な気分になれる
タントは、運転を楽しむドライバーズカーではなく、同乗者の為の車だと思いますが、運転席に座っただけでドライバーも愉快な気分になれる不思議な車でした。ただ、フロアがやや高い為か、意外にも母親はムーヴの時以上に乗り降りに苦戦していました。
その対策として踏み台を用意しましたが、助手席がせり出す福祉車両を選べば良かったかもしれないと感じました。総合的に、単に室内が広いだけがメリットという訳ではなく、運転していて意外と楽しい気分になれので、スーパーハイト系ワゴンも悪くないものだと感じました。乗降性も決して悪い訳ではなく、足腰が丈夫な高齢者ならまず問題ない筈です。