ホンダは2000年10月に、「オデッセイ」の一クラス下に位置する新型ミニバン「ストリーム」を発売しました。5ナンバーサイズのコンパクトなボディながら3列シート7人乗りとなる居住性の高さと、従来のミニバンにはない低重心・低床パッケージングによるスポーティな走行性能を併せ持つ事が特徴でした。こうした美点により、発売当初はベストセラーカーとなりました。
ミニバンながら空力特性を追求
ボディはオールヒンジドア式の5ドアで、ミニバンながら空力特性を追求した流麗なスタイリングが特徴でした。ボディのスペックは全長4,550mm×全幅1,695mm×全高1,590~1,605mm、ホイールベース2,720mm、車両重量1,310~1,460kg(初期型)でした。サスペンション形式は、フロントにマクファーソンストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式が採用されました。
駆動方式はFFとオンデマンドタイプのフルタイム4WDが設定され、エンジンは発売当初1.7L直4SOHC VTECのD17A型(最高出力130ps/最大トルク15.8kgm)と、2L直4DOHC i-VTECのK20A型(FF:最高出力154ps/最大トルク19kgm・4WD:最高出力158ps/最大トルク19.4kgm)が用意されました。トランスミッションは2L FF車が5速の、それ以外は4速のトルコン式ATが組み合わせられました。
発売当初のグレード体系は、下から1.7Lエンジン搭載の「G」「G Aパッケージ」「「L」「L Sパッケージ」、2Lエンジン搭載の「iL」「iS」の6タイプでした。そして2001年10月にマイナーチェンジが実施され装備の充実や使い勝手の向上などが、次いで2002年9月にもマイナーチェンジが実施され内外装の質感向上などが図られました。
スポーティグレードを追加
続いて2003年9月にエクステリアデザインの変更を伴うマイナーチェンジが実施されると共に、専用高剛性ボディやチューンドサスペンションなどが備わる2L FFのスポーティグレード「アブソルート」が追加されました。同時にグレード体系も変更され、1.7Lの「L」「LSパッケージ」と2Lの「iL」「iS」が廃止になり、代わって「S」「S Sパッケージ」が設定されました。
次いで2004年1月に、「アブソルート」のパワートレインが2L直4DOHC i-VTECのK20B型エンジン(最高出力156ps/最大トルク19.2kgm)と7速マニュアルモード付CVTの組み合わせに変更されました。続いて2004年10月に実施されたマイナーチェンジで装備の充実が図られ、2006年1月の最後のマイナーチェンジでは一部グレードの価格改定(大幅な値下げ)などが行われました。
そして同年7月にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルにバトンタッチされました。