トヨタの「マークXジオ」は、ステーションワゴン「マークⅡブリット」の実質的な後継モデルとして2007年9月に発売されました。「4+Free」をコンセプトに掲げ、独立した4座による快適な居住性とスペースユーティリティーの高さを追求するなど、単なるステーションワゴンの枠には留まらない個性派モデルでした。又、セダンの「マークX」とは全くの別設計でした。
ワゴンとミニバンを融合させたスタイリング
スタイリングは、ステーションワゴンとミニバンを融合させたような造形が備わる個性的なものでした。プラットフォームはマークXとは別物で、ハッチバック車「オーリス/ブレイド」と共通の「新MCプラットフォーム」が使用されました。ボディサイズは全長4,695~4,705mm×全幅1,785mm×全高1,550~1,565mmで、マークⅡブリットよりもハイトの大きいミニバン的なディメンションでした。
ホイールベースはマークⅡブリットと同一の2,780mmで、車両重量はそれよりも大幅に軽い1,570~1,660kgでした。室内は、左右非対称デザインのインパネと、「クリスタルシャイン・オプティトロンメーター」と呼ばれる自発光式メーターが備わる個性的なものでした。又、後席用アームレスト付きコンソールボックスが備わる4座仕様の他、一般的な5座仕様も設定されました。
マークXジオのCM
クルマのツボ トヨタ マークXジオ
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ミニマムなサードシートも用意
更に、ミニマムなスペースながらサードシートが装備される為、乗車定員は6人又は7人でした。サスペンション形式は、オーリス/ブレイド同様のフロント:ストラット式/リア:ダブルウィシュボーン式が採用されました。駆動方式は、FRベースのマークXやマークⅡブリットとは異なりFFがベースで、他にフルタイム4WDも設定されました。
エンジンは、2.4L直4の2AZ-FE型(最高出力163ps/最大トルク22.6kgm)と3.5L V6の2GR-FE型(最高出力280ps/最大トルク35.1kgm)の2種類が用意されました。トランスミッションは2.4L車にCVTが、3.5L車に6速トルコン式ATが組み合わせられ、4WDは2.4L車のみに設定されました。安全装備としては、SRSデュアル&カーテンシールドエアバッグや横滑り防止装置「S-VSC」などが装備されました。
発売当初のグレード体系は、2.4Lエンジン搭載の「240」「240F」「240G」と、3.5Lエンジン搭載の「350G」の4グレードが基本でした。そして2009年2月に一部改良を実施し、ドアミラー一体型サイドターンランプやステアリングオーディオスイッチが採用された他、2.4L車に専用エアロパーツなどを装備する新グレード「エアリアル」が追加されました。
次いで同年12月にも一部改良が行われ、2.4L 4WD車の燃費が向上、更に2010年7月の一部改良で2.4L FF車の燃費も改善されました。又、後記の一部改良と同時に、2.4L車に3列シートを廃した5人乗りの新グレード「240ファイブスタイル」が追加されました。続いて2011年2月にマイナーチェンジを実施し、内外装の一部変更と共に新グレード「エアリアルFパッケージ」が追加されました。
そして2013年12月に生産を終了、後継モデルは製造されず1代限りのモデルとなりました。
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