1985年に初代モデルがデビューしたトヨタのミディアムクラスモデル「カリーナED」は、1993年10月に姉妹車種「セリカ」「コロナEXiV」と共に2度目のフルモデルチェンジを実施し、3代目となりました。ボディが3ナンバーサイズに拡大されると共に、剛性アップの為にセンターピラー付のピラード4ドアハードトップに変更されました。又、4WDモデルも追加されました。
スタイリングは、小さなグリーンハウスや背の低いディメンションなど、初代以来の基本的なプロポーションを踏襲しつつ、曲線を取り入れた柔らかいボディラインに変化しました。ボディサイズは全長4,500mm×全幅1,740mm×全高1,325mmで、先代からそれぞれ15mm×50mm×10mm拡大され、ホイールベースも55mm延長されて2,525mmとなりました。
搭載エンジンは先代と同一
サスペンション形式は4輪ストラット式を踏襲し、駆動方式は発売当初は従来同様FFのみだったものの、翌1994年5月にフルタイム4WDが追加されました。又、モード切替式4輪操舵システム「デュアルモード4WS」が引き続き設定されました。搭載エンジンは先代から変更はなく、1.8L直4の4S-FE型、2L直4「ハイメカツインカム」の3S-FE型、同「スポーツツインカム」の3S-GE型の3種類が用意されました。
最高出力と最大トルクは、4S-FE型が125ps/16.5kgm、3S-FE型が140ps/19kgm、3S-GE型が170ps(レギュラーガソリン仕様)・180ps(ハイオクガソリン仕様)/19.5kgmでした。トランスミッションは、従来同様5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。発売時のグレード体系は、1.8L車が「1.8F」「1.8X」、2Lハイメカツインカム車が「Sリミテッド」「2.0X」、2Lスポーツツインカム車が「Gリミテッド」の全5種類が基本でした。
3代目カリーナEDのCM
仕様変更で安全装備を充実
そして、それぞれに「エキサイティングバージョン」が設定されました。一方、フルタイム4WD車は「リミテッド4」と「リミテッド4エキサイティングバージョン」の2グレードで、エンジンは3S-GE型が搭載されました。そして1995年9月にマイナーチェンジを実施し、フロントマスクやテールレンズのデザインが変更されると共に、全車に運転席SRSエアバッグシステムが標準装備されました。
同時にグレード体系が変更され、1.8L車が「V」「X」、2Lがハイメカツインカム車が「X」、2Lスポーツツインカム車が「GT」「GT-4WD」となりました。又、コストダウンの為装備が簡略化され、ワイパーミスト機能や集中ドアロックの車速感応機能などが廃止された他、3S-FE型エンジン搭載車を除きエアコンがオートからマニュアルにダウングレードされました。
続いて1996年6月に一部改良を行い、全車に助手席SRSエアバッグシステムとABSが標準装備されました。そして1998年4月、ユーザーの嗜好性の変化などによる販売不振の為生産終了となり、13年間の歴史に幕を下ろしました。
先代モデル:2代目カリーナED