BMWのラグジュアリーモデル「6シリーズ」の現行型は、まず2010年から11年に掛けてカブリオレとクーペが相次いでデビューしました。そして2011年12月に第3のモデルとして6シリーズ初の5ドアクーペ「グランクーペ」が発表され、2012年6月から日本での販売が開始されました。2ドア版の6シリーズクーペに劣らないスタイリッシュかつラグジュアリーなモデルとなっています。
クーペ/カブリオレより一回り大きいボディ
ボディサイズは全長5,010mm×全幅1,895mm×全高1,390mmで、クーペ/カブリオレと比較すると全長が115mm、全高が20~25mm拡大され、ホイールベースも115mm長い2,970mmとなっています。それに伴い居住空間やラゲッジスペースが拡大された他、乗車定員が1人増え5人乗りとなっています。ボディはサッシュレスの4ドアとテールゲートを持ち、伸びやかで流麗なフォルムが備わります。
車両重量は1,860~2,000kgで、クーペより60~80kg増加しています。サスペンション形式はクーペ/カブリオレと同様の前:ダブルウィッシュボーン式/後:インテグラルアーム式を採用、駆動方式も同様に全車FRとなります。日本仕様に搭載されるエンジン及びグレードもクーペ/カブリオレと同様で、3L直6ターボの「640i」と4.4L V8ターボの「650i」の2種類がラインナップされます。
装備はクーペ/カブリオレと同一
スペックも前者が最高出力320ps/最大トルク45.9kgm、後者が最高出力450ps/最大トルク66.3kgmで変更はなく、トランスミッションも同様に全車8速トルコン式ATとなっています。又、同じく全車にブレーキエネルギー回生システム「マイクロハイブリッド」や、後輪操舵システムを備える「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」、走行モード切替システム「ダイミック・ドライビング・コントロール」が装備されます。
そして2013年8月に一部改良を実施し、安全装備の充実が図られました。「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」「レーンディパーチャーウォーニング」から構成される安全運転支援システム「ドライビングアシストプラス」や、事故発生時に通信機能を使ってサポートする「BMW SOSコール」と「BMWテレサービス」が全車に標準装備されました。
続いて同年9月に、オプションの「Mスポーツパッケージ」やマルチディスプレイメーターパネルなどを標準で備える「Mスポーツエディション」が追加されました。次いで2014年5月に行われた一部改良では、全車にタッチパッド付「iDrive」が装備された他、「650i」に車線変更をアシストする「レーンチェンジウォーニング」と、「アクティブクルーズコントロール」が標準装備されました。
そして2015年6月の一部改良で、フェイスリフトを実施しフロント廻りのイメージを刷新すると同時に、スポーティーな内外装を備える新グレード「Mスポーツ」が設定されました。又、新たな通信機能として「BMWコネクテッドドライブ・プレミアム」が全車に標準装備された他、「640i」にも「レーンチェンジウォーニング」が装備されるなどの仕様変更が行われました。