シトロエンは2014年3月のジュネーブ・ショーにおいて、Cセグメント・コンパクトカー「C4」をベースとしたクロスオーバーモデル「C4カクタス」を出展、同年欧州での販売を開始しました。独特なフロントマスクに加え、「エアポンプ」と呼ばれるポリウレタン製の衝撃吸収材素材をボディ前後及び側面に配した個性的なエクステリアが最大の特徴となっています。
FFモデルのみを用意
5ドアハッチバックのボディは、ユニークな造形のみに留まらずCd値0.32の空力特性を実現しています。ボディサイズは全長4,157mm×全幅1,729mm×全高1,480mmで、ベースモデルのC4よりも一回り小さく、ホイールベースも若干短い2,595mmに設定されています。又、車両重量は970~1,070kgと軽量に抑えられています。
駆動方式はC4同様FFのみの設定で、フルタイム4WDは用意されません。エンジンは、チューニングの異なる2種類のガソリン1.2L直3NA(最高出力75ps/最大トルク12kgm及び最高出力82ps/最大トルク12kgm)及び同ターボ(最高出力110ps/最大トルク20.9kgm)、そして1.6L直4ディーゼルターボ(最高出力99ps/最大トルク25.9kgm)が用意されます。
トランスミッションは、ガソリンNAには5速MT又は5速AMT(82ps版のみ)が、同ターボには5速MTが、ディーゼルには5速MT又は6速MTが組み合わせられます。又、75ps版ガソリンエンジンを除き、アイドリングストップ機構が設定されます。サスペンション形式は、C4同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:トーションビーム式が踏襲されます。
先進的なインパネを採用
ブレーキも同様に、フロント:ベンチレーテッド・ディスク式/リア:ドラム式となっています。一方インテリアは、水平基調のインパネにTFTデジタルメーターや7インチのタッチスクリーンが備わる先進的なデザインとなっています。安全装備面では、SRSデュアル&サイド&カーテンエアバッグシステムやEBD付ABS、横滑り防止装置「ESC」などが全車に標準装備されます。
その他の装備では、ワイパーブレードにウォッシャーノズルを内蔵した「マジック・ウォッシュ」の採用が特徴となっています。欧州仕様のグレード体系は、下から「タッチ」「フィール」「フレア」の3タイプが基本となります。日本においては、まず2015年10月に開催された東京モーターショーに参考出展され、2016年10月4日に200台限定で発売されました。
日本仕様はモノグレード設定で(グレード名無し)、搭載されるパワートレインは82ps版1.2Lエンジンと5速AMTの組み合わせとなる他、タイヤは欧州仕様に用意される15/16/17インチのうち最も大径の17インチが装着されます。