ダイハツ工業は1981年4月、軽トラック/ワンボックス型バンの「ハイゼット」を通算6代目にフルモデルチェンジすると共に、その乗用ワゴン版となる「ハイゼット・アトレー」を発売しました。ボディやパワートレインなどはハイゼット・バンと基本的に共通で、4ナンバーの貨物登録も踏襲しながらも、サスペンションや内装の仕様変更により快適性が高められました。
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3種類のルーフを設定
ボディタイプはハイゼット・バンと同様、両側に後席用スライドドアが備わる5ドアで、同じくハイルーフ仕様とロールーフ仕様が設定された他、サンルーフ仕様も用意されました。ハイゼット・バンとディテールが僅かに異なるボディのサイズは、当時の軽自動車規格に準じた全長3,195mm×全幅1,395mm×全高1,685~1,910mmで、ホイールベースは1,820mmでした。
サスペンション形式は、ハイゼットと共通のフロント:ストラット式/リア:リジッド・リーフ式ながら、上級グレードは乗り心地改善の為にリアのリーフスプリングが3枚から2枚に減らされていました。駆動方式は当初、ハイゼット同様FRのみの設定で、エンジンはハイゼットと共通の550cc直2SOHC NA仕様のAB20型(最高出力28ps/最大トルク4.2kgm)が搭載されました。
トランスミッションは、当初は全車4速MTとの組み合わせでした。内装面では、トリム張りのドアパネルやカーペットが備わる他、シート素材にはハイゼットのビニールレザーに対しファブリックが採用されるなど、様々な差別化が図られていました。発売時のグレード体系は、標準グレード「E」と上級グレード「L」の2タイプが基本でした。
4WD車やターボ車を追加
そして1982年4月、副変速機付4速MTと2インチアップの12インチホイールが備わるパートタイム4WDモデル(E/LX)が追加されました。次いで1983年10月のマイナーチェンジにより、フロントグリルの変更と共に車名が「アトレー」に変更されました。同時に、FR車に12インチホイール採用の最上級グレードLXが追加されました。
追って翌1984年2月、AB20型にターボチャージャーを装着したAB55型エンジン(最高出力39ps/最大トルク5.9kgm)を搭載し、前輪ディスクブレーキが備わる「LXターボ」が追加されました。同時に、NAエンジン搭載のLXに5速MT仕様が追加されました。続いて1984年10月に2度目のマイナーチェンジが実施され、LXターボのMTが5速化された他、Lのグレード名が「G」に変更されました。
次いで1985年4月には、FR車に3速トルコン式AT仕様が追加されました。そして1986年4月にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。
後継モデル:2代目アトレー