ダイハツ工業は1974年11月、大衆車「コンソルテ」の上位に位置し、同社として最上級車となる小型車「シャルマン」を発売しました。業務提携関係を締結していたトヨタ自動車の2代目「カローラ」(E20型)のシャシーやパワートレインを流用しながらも、オリジナリティを追求した内外装デザインの採用により、クラスを超えた上質感が演出されていました。
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エンジンはトヨタ製を採用
ボディタイプは4ドアセダンと5ドアライトバンがラインナップされ、直線基調のフォルムや同クラスでは珍しかった丸型4灯式ヘッドランプ採用のフロントマスクなどにより、カローラとは一味異なるシックな外観となっていました。ボディサイズは、E20型カローラと実質的に同等の全長4,005mm×全幅1,520mm×全高1,370mmで、ホイールベースは同一の2,335mmでした。
又、フロント:ストラット式/リア:リジッド・リーフ式のサスペンション形式やFRの駆動方式など、コンベンショナルなメカニズムはカローラ譲りのものでした。エンジンもカローラと共通のトヨタ製で、当初1.2L直4OHVシングルキャブレター仕様の3K型(最高出力68ps/最大トルク9.5kgm)と、1.4L直4OHVシングルキャブレター仕様のT型(最高出力86ps/最大トルク12kgm)が用意されました。
トランスミッションは4速MTの他、当初は2速トルコン式ATも用意されました。一方インテリアは、カローラと異なり角型3眼式メーターが採用されるなど、エクステリア同様に落ち着いた雰囲気が演出されていました。そして1975年11月の一部改良により、セダン全車が昭和50年排出ガス規制に適合しました。
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初代シャルマンのCM (1974)
強化された排出ガス規制に対応
次いで1976年11月のマイナーチェンジによりフロントグリルの意匠が変更されると共に、セダン全車が昭和51年排出ガス規制に適合しました。同時に、ラジアルタイヤやタルボ型フェンダーミラーが備わるスポーティグレード「スポーティカスタム」と、ラグジュアリー仕様の最上級グレード「グランドカスタム」が追加された一方で、2速AT仕様が廃止されました。
初代シャルマンのCM (1979)
続いて1978年3月に実施された2度目のマイナーチェンジでは、スラントノーズの採用などによりフロント廻りの意匠が刷新されると共に、エンジンが昭和53年排出ガス規制に適合した1.3L直4OHVシングルキャブレター仕様の4K-U型(セダン)/4K-J型(バン)及び1.6L直4OHVシングルキャブレター仕様の2T-U型(セダン)/2T-J型(バン)に置換されました。
追って同年7月、1.6L車に3速トルコン式AT仕様が設定されました。そして1981年10月にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。初代シャルマンは、発売時点でベースモデルのカローラが既に3代目E30型に移行していた事などから基本設計自体が古く、更に1979年にカローラが4代目E70型にフルモデルチェンジされた後もそのまま販売が継続されるなど、商品力は決して高いとは言えませんでした。
後継モデル:2代目シャルマン
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