マツダは1971年9月に「ファミリアプレスト」と「カペラ」の間を埋める新たな大衆車として、「グランドファミリア」を発売しました。同時発売された初代「サバンナ」とはシャシーやボディを共有する姉妹車種の関係にあり、ロータリーエンジン専用車であったサバンナに対しグランドファミリアはレシプロエンジン専用車で、目新しい機構は少なく手堅く纏められていました。
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サバンナとの外観上の相違はフロント&リア廻り
ボディのタイプはサバンナと同様、4ドアセダンと2ドアクーペ、そして5ドアのバン(サバンナは乗用車規格のステーションワゴン)の3種類がラインナップされました。サバンナとは主にフロントマスクとリア廻りの意匠が異なり、丸型4灯式ヘッドランプと丸型リアコンビネーションランプのサバンナに対し、角型2灯式ヘッドランプと角型リアコンビネーションランプが採用されました。
ボディサイズは全長3,995mm×全幅1,595mm×全高1,345mm(クーペ)/1,375mm(セダン・バン)で、ファミリアプレストより一回り大きく、サバンナとの比較においてはフロントマスクの意匠の違いにより全長のみ70mm短いものでした。ホイールベースはサバンナと共通の2,310mmで、サスペンション形式も同一の前:マクファーソンストラット式/後:リジッド・リーフ式でした。
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エンジンは1種類のみでスタート
エンジンは、発売当初は1.3L直4SOHCシングルキャブ仕様のTC型(最高出力87ps)のみの設定で、複数のユニットが設定されていたライバルの「トヨタ・カローラ」や「日産・サニー」などとは対照的でした。トランスミッションは、4速MTと3速トルコン式ATが設定されました。グレード体系は、下から「スタンダード」「デラックス」「LX(セダン)/FX(クーペ)」「GL(セダン)/GF(クーペ)」でした。
この内、「FX」「GF」「GL」にはフロント・ディスクブレーキが、そして「GL」のみに国産車初のガラスプリントアンテナが装備されました。又、インパネのデザインはサバンナと共通であったものの、サバンナでは全車に装備されていたコンソールボックスは「GF」のみに採用されました。そして1972年2月に、カペラ用の1.5L直4SOHCシングルキャブのUB型エンジン(最高出力92ps)を搭載する「1500S」シリーズが追加されました。
低公害車を追加
次いで1973年10月にマイナーチェンジを実施し、これもカペラに搭載されていた1.6L直4SOHCシングルキャブのNA型エンジン(最高出力100ps)を搭載する「1600」と、同エンジンを昭和50年排出ガス規制に適合させた「CEAPS」仕様(最高出力90ps)を搭載する「1600AP」がラインナップされると共に、5速MT車が設定されました。同時に「1500S」はカタログ落ちしました。
続いて1975年9月に2度目のマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトによりヘッドランプが丸型2灯式に変更されると共にフロントグリルの意匠も変更され、全長が80mm延長されました。同時に「1600AP」が昭和51年排出ガス規制適合となりました。更に1976年2月には、「1300」も同様に昭和51年排出ガス規制適合となりました。そして1978年10月、後継モデルが発売される事なく生産終了となりました。
ロータリー搭載の姉妹車種:サバンナ
当時のファミリア
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