1982年にトヨタカローラ店からデビューした「カムリ」(V10型)は、1986年8月にビスタ系列店で販売される姉妹車種「ビスタ」と同時にフルモデルチェンジが実施され、V20型に移行しました。先代からエンジンがリニューアルされると共に4ドアハードトップが追加設定されるなど、販売拡大の為の対策が取られました。
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まずはFFの4ドアセダンから
ボディタイプは、当初はセンターピラー付き4ドアセダンのみの設定で、スタイリングは従来より幾分曲線的なボディラインに変貌していました。ボディサイズは全長4,500mm×全幅1,690mm×全高1,385mmで、先代から全長が85mm拡大された一方、全高は10mm低く設定されました。ホイールベースは先代と同一の2,600mmで、車両重量は初期型で1,070~1,250kgでした。
サスペション形式は4輪ストラット式を踏襲し、駆動方式も当初は先代同様のFFのみの設定でした。エンジンは当初、1.8L 直4DOHCの1S-i型、2L直4DOHC「ハイメカツインカム」の3S-FE型、同「スポーツツインカム」の3S-GE型のガソリン3種類と、2L直4SOHCディーゼルターボの2C-T型が用意されました。
最高出力/最大トルクは、それぞれ85ps/14.5kgm、120ps/17.2kgm、140ps/17.5kgm、85ps/18kgmで、トランスミッションは各エンジンに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。発売当初のグレード体系は、下から「LT」「XT」「XTサルーン」「ルミエール」「ZE」、そして唯一3S-GE型エンジンを搭載するトップグレード「GT」のラインナップでした。
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エンジンやボディなどのバリエーションを拡大
そして1987年4月に、2L V6DOHCの1VZ-FE型エンジン(最高出力140ps/最大トルク17.7kgm)を搭載し、専用のフロントマスクが備わる「プロミネント」シリーズ(プロミネント/プロミネントEタイプ/プロミネントG)が追加されました。追って同年10月には、3S-FE型エンジン+5速MTを搭載するビスカスカップリング式フルタイム4WDのグレード「XTサルーン」及び「ZE」が追加されました。
次いで1988年8月に実施されたマイナーチェンジで、プロミネントシリーズにビスタと共通のボディを持つ4ドアハードトップが追加されました。ボディスペックは、セダンよりも全長が50mm長く全高が15mm低いディメンションでした。同時に、1.8L車のエンジンがハイメカツインカム仕様の4S-FI型(最高出力105ps/最大トルク15.2kgm)に置換された他、2L 4WD車に4速トルコン式AT仕様が追加されました。
次いで特別仕様車として、1989年1月にルミエールがベースの「ルミエールS」が、同年5月にプロミネントがベースの「プロミネントX」が、翌6月にルミエールがベースの「リミエールG」が、翌1990年1月にXTサルーンがベースの「XTサルーンスペシャル」が相次いで設定されました。そして同年7月にビスタと共にフルモデルチェンジを受け、V30型にバトンタッチされました。
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