本田技研工業は2017年8月31日、軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」におよそ6年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、翌9月1日から販売を開始しました。先代の正常進化型で、ボディの大幅な軽量化やエンジン性能向上などによる走行性能の改善や、定評のあった使い勝手のさらなる向上、予防安全装備「Honda SENSING(ホンダセンシング)」の性能向上などが図られました。
新車購入ガイド:N-BOX値引き 納期 乗り出し価格
NAにはVTEC、ターボには電動ウェイストゲートを採用
ボディタイプは先代同様左右に後席用スライドドアが備わる5ドアハッチバックで、デザインラインも同様にフレンドリーなルックスの標準系と精悍な「カスタム」系の2タイプが設定されました。スタイリングは、基本的に先代譲りのスクエアなフォルムを踏襲しながらも、フルLEDヘッドランプの採用などによりイメージのリフレッシュが図られました。
ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,790~1,815mmで、先代から全高が10~15mm高められました。ホイールベースは、先代と同一の2,520mmに設定されました。車両重量は890~1,020kgで、装備の充実感を図りながらも約80kgもの軽量化を実現しました。駆動方式は先代同様、FFとフルタイム4WDが設定されました。
エンジンも同様に660cc直3NAおよびターボが用意され、スペックもともに先代と同一の最高出力58ps/最大トルク6.6kgm、最高出力64ps/最大トルク10.6kgmとなる一方で、前者には軽自動車初の可変バルブタイミング機能「VTEC」を、後者にはこれも軽自動車初となる電動ウェイストゲートを採用、加速性能と燃費性能の向上が図られました。
トランスミッションは先代同様、全車CVTとの組み合わせとなっています。また、サスペンション形式も、先代同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:車軸式(FF車)・ドディオン式(4WD車)が踏襲されました。そのほか、先代同様にフロントには全車にスタビライザーが備わるほか、FF車にはリアにもスタビライザーが装備されました。
スーパースライドシート仕様を新設定
一方室内は、インパネのデザインが一新され、メーターパネルの位置が高められたことで視認性が向上しました。また、シートレイアウトは従来同様の(前席)ベンチシート仕様に加え、新たに助手席に570mmのロングスライド機構が備わるスーパースライドシート仕様が設定されました。また、後席は両仕様ともに190mmのスライドが可能となっています。
予防安全装備面では、「Honda SENSING」が全車に標準装備されました。その内容は、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能(前方/後方)、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、車線維持支援システム、標識認識機能などのほか、軽自動車初となるアダプティブ・クルーズ・コントロールも備わるなど、非常に充実したものとなっています。