スズキ自動車は1997年2月、軽ハイトワゴンの初代「ワゴンR」をベースとするコンパクト・ハイトワゴン「ワゴンRワイド」を発売しました。新開発のプラットフォームにワゴンRのボディシェルを拡大して架装する手法で設計され、クラストップレベルの居住性を実現すると共に、リッターあたり100馬力に達するターボ車が設定されるなど動力性能も追求されました。
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新開発のエンジンを搭載
ベースとなったのはワゴンR・5ドア仕様で、同様にオールヒンジ式のドアを採用する他、基本的なフォルムも類似したものでした。初期型のボディサイズは全長3,400mm×全幅1,575mm×全高1,670~1,705mmで、ワゴンRから全長が105mm、全幅が180mm拡大された他、全高も10~20mm高く設定されました。
ホイールベースは共通の2,335mmで、車両重量は810~890kgとなりワゴンRからは80~90kg程増加しました。サスペンションはワゴンRと共通のフロント:マクファーソンストラット式/リア:I.T.L式が受け継がれ、駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定されました。エンジンは、このモデルの為に新開発された1L直4DOHCのK10A型が搭載されました。
NA仕様とターボ仕様が用意され、最高出力/最大トルクは前者が70ps/9kgm、後者が100ps/12kgmでした。トラスミッションは5速MTの他、当初FF車のみに4速トルコン式ATが設定されました。発売当初のグレード体系は、下からNAエンジン搭載の「XE」「XM」「XL」とターボエンジン搭載の「XZ」の4タイプがラインナップされました。
装備面では、全車に運転席SRSエアバッグシステムが採用される他、XEを除く全車にエアコンやAM/FMラジオ付カセットステレオ、カラードバンパーが、更にXL以上のグレードにはルーフレールやサイドアンダースポイラー、キーレスエントリーシステムが標準装備されました。
専用フロントマスク採用の最上級グレードを追加
そして同年6月、XL/XZに設定されるフルタイム4WD車に4速AT仕様が追加され、追って同年8月にはXLがベースの特別仕様車「XLリミテッド」が設定されました。更に翌1998年2月、XZ・FF車をベースにプロジェクター・フォグランプやサイドスカート、ルーフエンドスポイラー、本革巻ステアリングホイールなどを装備した特別仕様車「スペシャル」が設定されました。
次いで同年5月にマイナーチェンジが実施され、フェイスリフトと共に内装の一部に抗菌処理が施されました。同時に、丸形ヘッドランプやメッキ加飾されたフロントグリル、専用アルミホイール、木目調インパネなどが備わるターボエンジン搭載の最上級グレード「XR」が追加されました。そして1999年5月、後継車種の「ワゴンR+」にバトンタッチして生産終了となりました。
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