1972年に本田技研工業初の本格的な世界戦略車としてデビューしたコンパクトカー「シビック」は、1991年9月に4年ぶり4度目のフルモデルチェジを受け、5代目モデルに移行しました。先代から走行性能や快適性、燃費性能など総合的なパフォーマンスアップが図られると共に、ABSや運転席SRSエアバッグシステムの設定など安全装備の充実にも注力されました。
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ボディは2タイプに
ボディタイプは3ドアハッチバックと「フェリオ」のサブネームが付加された4ドアセダンの2タイプで、5ドアハッチバック「シャトル」及びそのバン仕様の「プロ」は先代モデルのまま販売が継続されました。スタイリングは、ハッチバック/フェリオともに空力特性を追求した流麗なフォルムに変貌しました。
ボディサイズは全長4,070mm(ハッチバック)/4,395mm(フェリオ)×全幅1,695mm×全高1,350mm(ハッチバック)/1,375mm(フェリオ)で、先代から一回り拡大されました。ホイールベースも先代から延長され、ハッチバックは2,570mm、フェリオは2,620mmとなりました。サスペンションは、4輪ダブルウィッシュボーン式の形式を踏襲しつつストロークアップなどの改善が図られました。
ホンダ シビックのCM
全7種類のエンジンを用意
駆動方式は先代同様、FFとフルタイム4WDが設定され、エンジンは1.3L直4SOHCシングルキャブレター仕様のD13B型、1.5L直4SOHCデュアルキャブレター仕様/同VTEC-E PGM-FI仕様/同VTEC PGM-FI仕様のD15B型、1.6L直4SOHCデュアルキャブレター仕様/DOHC PGM-FI仕様のZC型、同DOHC VTEC PGM-IG仕様のB16A型の7種類が用意されました。
トランスミッションは、5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。最高出力/最大トルクは、D13B型が85ps/10.7kgm、D15B型デュアルキャブ仕様が100ps/12.8kgm、同PGM-FI VTEC-E仕様が94ps/13.4kgm、同VTEC仕様が130ps/14.1kgm、ZC型SOHC仕様が105ps/13.8kgm、同DOHC仕様が130ps/14.7kgm、B16A型MT用が170ps/16kgm、同AT用が155ps/15.6kgmでした。
グレード体系は、ハッチバック/フェリオにD13B型エンジン搭載のEL、D15B型デュアルキャブエンジン搭載のMX、同VTEC-Eエンジン搭載のETi、同VTECエンジン搭載のVTi、B16A型エンジン搭載のSiRが設定されました。更にハッチバックのみにB16A型エンジン搭載のSiRⅡが、フェリオのみに4WD仕様となるZC型SOHCエンジン搭載のRTXと同DOHCエンジン搭載のRTSiが用意されました。
そして1993年2月、ホンダ北米工場で生産される2ドアクーペ「シビッククーペ」の逆輸入販売が開始されました。搭載エンジンは1.6L直4SOHC PGM-FI仕様のD16A型で、最高出力130ps/最大トルク14.8kgmのスペックでした。次いで1993年9月にマイナーチェンジが実施された後、1995年9月のフルモデルチェンジにより6代目モデルに移行しました。
先代モデル:4代目シビック
後継モデル:6代目シビック