1989年にミディアムモデル「アコード」とプレミアムモデル「レジェンド」との間を埋めるアッパーミドルモデルとして誕生した本田技研工業の「アコードインスパイア/インスパイア/ビガー」は、1995年2月に6年ぶりのフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。5ナンバーボディのアコードインスパイアが廃止された他、姉妹車種としてビガーに代わり「セイバー」がリリースされました。
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先代譲りの直5エンジン2種類でスタート
ボディタイプは先代同様4ドアピラードハードトップのみの設定で、スタイリングもキープコンセプトにより先代のイメージが受け継がれました。ボディサイズは全長4,840mm×全幅1,785mm×全高1,405mmで、先代からそれぞれ10mm×10mm×30mm拡大され、ホイールベースは35mm長い2,840mmに設定されました。
サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲され、駆動方式も先代同様に60:40の理想的な前後重量配分を実現したFFミッドシップ方式が採用されました。エンジンは当初、先代からキャリオーバーされた2L直5SOHCのG20A型(最高出力160ps/最大トルク19kgm)と2.5L直4SOHCのG25A型(最高出力180ps/最大トルク23kgm)の2種類が用意されました。
トランスミッションは、先代の一部グレードに設定のあった5速MTが廃止され、全車電子制御4速トルコン式ATに一本化されました。又、装備面では、新たに車速感応型ロータリーバルブ式パワーステアリングやヘッドランプ一体型コーナーリングランプ&フォグランプ、新開発のフルオートエアコン、高熱線吸収グリーンガラスなどが採用されました。
V6エンジン搭載車を追加
グレード体系はインスパイア/セイバー両モデル共通で、当初下から「20G」「25G」「25S」「25XG」の4タイプがラインナップされました。そして同年7月、インスパイア/セイバー両モデルに3.2L V6SOHCのC32A型エンジン(最高出力210ps/最大トルク30kgm)+4速トルコン式ATを搭載するトップグレード「32V」が追加されました。
従来のグレードに対し、専用内外装の採用により差別化が図られると共に、ボディサイズが全長10mm×全幅15mm×全高10mm拡大されました。又、装備面ではSRSデュアルエアバッグシステムが標準装備される点が相違点でした。次いで1996年11月、インスパイア/セイバー両モデルに一部改良が実施され、全車にSRSデュアルエアバッグシステムとABSが標準化されるなど装備の充実化が図られました。
続いて1997年10月、インスパイア/セイバー両モデルに20Gをベースに装備の充実化を図った特別仕様車「リミテッド」が追加されました。そして1998年10月、インスパイア/セイバー共にフルモデルチェンジが実施され、次期型となるUA4/5型に移行しました。