フィアット・クライスラー・オートモビルズは2013年3月、SUV「チェロキー/リバティ」に6年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、KL型チェロキーに移行させました。先代からプラットフォームやパワートレイン、スタイリングなど全面的な刷新が図られると同時に、最新の安全装備が導入されたことが特徴でした。
4輪独立懸架を採用
ボディタイプは先代同様、5ドアのみの設定でした。エクステリア・デザインは、「ウォーターフォールフード」と呼ばれるグリル一体型ボンネットやLEDクリアランスランプを配した斬新な意匠のヘッドランプ、強い傾斜が付けられたA/Cピラーなど、従来のイメージが一新されました。
ボディサイズは全長4,623mm×全幅1,859mm×全高1,669mmで、先代から全長・全幅が拡大された一方、全高は大幅に低められました。また、ホイールベースはわずかに延長され2,699mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはダブルウィッシュボーン式からマクファーソンストラット式に、リアは5リンク・リジッド式からマルチリンク独立懸架式に変更されました。
駆動方式を一新
駆動方式は一新され、副変速機付きの「JeepアクティブドライブⅡ」とリア・ロッキングディファレンシャルが装備される「Jeepアクティブドライブロック」の2種類のオンデマンド型4WDのほか、FFも設定されました。エンジンは、2.4L直4SOHC(最高出力177ps/最大トルク23.3kgm)と3.2L V6DOHC(最高出力272ps/最大トルク32.1kgm)のガソリンNA2種類が用意されました。
そのほかに、ヨーロッパ市場専用として2L直4DOHCディーゼルターボ(最高出力140ps/170ps)も設定されました。トランスミッションは、先代の4速および5速から大幅に多段化された9速トルコン式ATのほか、2Lディーゼルには6速MTも用意されました。ブレーキは先代同様フロントがベンチレーテッド型、リアがソリッド型の4輪ディスク式が採用されました。
タイヤはフロントに225/60R17サイズが、リアに225/55R18サイズが装着されました。また、走行性能に係る装備としては、4WD車に5つの走行モードが選択できる「Jeepセレクテレイン」が採用されました。安全装備面では、全車速対応型のアダプティブクルーズコントロールや、ステアリング制御機能が備わる「LaneSense車線逸脱警報プラス」などが用意されました。
一方室内は、インパネのデザインが一新されるとともに、8.4インチタッチスクリーン採用のインフォテインメントシステム「Uconnect」が装備されました。日本市場には、2014年5月に2.4Lエンジン+FF方式の「ロンジチュード」、3.2Lエンジン+Jeepアクティブドライブロック方式の「トレイルホーク」、3.2Lエンジン+JeepアクティブドライブⅡ方式の「リミテッド」の3タイプの導入が開始されました。
その後2015年4月に、ロンジチュードに4WD仕様が追加されました。