レクサスのCセグメント・コンパクトカー「CT」は、2010年3月に開催されたジュネーブモーターショーに初出展され、翌2011年1月に日本国内での販売が開始されました。レクサスブランドとしては最小のモデルとなる他、「HS」と同様ハイブリッド専用車種である点が特徴となっています。同一セグメントのライバルに対しては、燃費・環境性能の高さを最大の武器としています。
軽量かつ空力特性の優れたボディ
ボディは5ドアハッチバックで、スポーティーな雰囲気とCd値0.28の優れた空力特性が備わる他、リアウインドウがCピラーまで回り込んだ独特なデザインが外観上の特徴となっています。ボディサイズは全長4,320~4,350mm×全幅1,765mm×全高1,430mm、ホイールベースは2,600mmで、HSよりも一回り小ぶりでホイールベースも短く設定されています。
又、ボディの随所にアルミ素材を採用するなど軽量化を図った事で、車両重量はこのセグメントのハイブリッド車としては比較的軽量な1,380~1,440kgとなっています。サスペンション形式は、HSと同一の前:マクファーソンストラット式/後:ダブルウィッシュボーン式を採用します。駆動方式はFFで、ハイブリッドシステムは基本的に「プリウス」と共通の「リダクション機構付THS-Ⅱ」を搭載します。
詳細は、1.8L直4アトキンソンサイクルエンジン(最高出力99ps/最大トルク14.5kgm)とモーター(最高出力82ps/最大トルク21.1kgm)、そして電子式無段変速機の組み合わせによるスプリット式で、JC08モード燃費26.6~30.4km/Lというレクサス車随一の燃費性能を誇ります。又、走行モード切替システムには、モーターのみで走行出来る「EVモード」も備わります。
インテリアは、ドライバーを囲むようなデザインのインパネを採用したスポーティーなものとなっています。グレード体系は、ベースグレードの他、16インチアルミホイールや専用チューニングサスペンションなどが備わる「バージョンC」、17インチアルミホイールや本革シートなどが備わる「バージョンL」、専用フロントグリルや専用サスペンションなどが備わる「Fスポーツ」が設定されます。
改良により快適性が向上し装備も充実
装備面では、全車にHDDカーナビゲーションシステムやプレミアムサウンドシステムが標準装備されます。更に2012年8月の一部改良の際には、全車に「撥水機能付スーパーUVカットガラス」が採用された他、「バージョンL」に助手席4wayパワーシートが標準装備されました。又、全車のサスペンション設定が変更され、乗り心地の向上が図られました。
次いで2014年1月にマイナーチェンジを実施し、スピンドルグリルの採用などによりエクステリアのイメージを一新すると共に、ボディ剛性の強化や遮音/吸音材の追加による静粛性向上が図られました。同時に、メーターパネル内に4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイを新設した他、「竹炭プラントオパール樹脂振動版」採用スピーカーが搭載されました。
続いて2015年8月に一部改良を行い、ボディカラーに新色を追加した他、テレマクティクスサービス「G-LInk」に新機能を追加するなどの変更が行われました。