マツダのクロスオーバーSUV「CX-7」は、北米市場をメインターゲットとしてミニバン「MPV」をベースに開発され、2006年1月のデトロイトモーターショーで初公開されました。スポーツカーとSUVを融合させたキャラクターを持つ事が特徴で、装備も充実したモデルでした。日本国内では2006年11月から予約が開始され、翌12月に発売されました。
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躍動的なスタイリング
スタイリングは流麗かつ躍動感溢れるもので、当時のマツダ車のアイデンティティであった大きく口を開けたようなフロント・ロワーグリルや、張り出した前後のフェンダーアーチがデザイン上のアクセントになっていました。ボディサイズは全長4,680mm×全幅1,870mm×全高1,645mmで、「北米サイズ」のワイドな全幅が特徴でした。
ホイールベースはMPVより200mm短い2,750mmで、車両重量は1,640~1,740kgでした。サスペンション形式はMPVと同様のフロント:ストラット式/リア:マルチリンク式で、駆動方式はFFと電子制御アクティブトルクコントロールカップリング式のフルタイム4WDが設定されました。エンジンは、MPVと共通の2.3L直4DOHC直噴ターボのL3-VDT型(最高出力238ps/最大トルク35.7kgm)が搭載されました。
トランスミッションは、全車にマニュアルモード「アクティブマチック」付きの6速トルコン式ATが採用されました。一方インテリアは、シリンダー形状の3眼式メーターやフロントバケットシートなど、スポーティーな雰囲気を醸すものでした。グレード体系はグレード名無しの標準グレードの他に、豪華な装備が備わる「クルージング・パッケージ」が用意されました。
豪華・安全装備が充実
装備面では、全車にHDDナビゲーションシステム、駐車支援システム、クルーズコントロール、盗難防止装置のイモビライザー&バークラアラームが備わる他、「クルージング・パッケージ」には更に本革シート及び運転席ランバーサポート&8ウェイ電動パワーシート、レーダークルーズコントロール、衝突被害軽減ブレーキ「プリクラッシュセーフティシステム」などが標準装備されました。
そして2009年9月にマイナーチェンジが実施され、フェイスリフトやアルミホイールの意匠変更、内装の一部変更が行われると共に、エンジンの燃焼効率アップやATのシフトパターン最適化により燃費が2%向上しました。同時に、足回りの改良や静粛性の向上が図られた他、マルチインフォメーションディスプレイやオートライトシステム、レインセンサーワイパーなどが全車に標準化されました。
そして2011年12月に国内販売を終了し、その後は輸出専用モデルとして生産が継続されました。販売面では日本国内でこそ振るわなかったものの、北米市場では高い人気を獲得しベストセラーカーとなりました。