ダイムラー・クライスラー(現ダイムラーAG)は2005年、新型Cセグメント・ハッチバック・コンパクトカー「Bクラス」を発売しました。前年に2代目に移行した「Aクラス」の兄貴分にあたり、「サンドイッチ・コンセプト」と呼ばれる2重フロア構造をはじめ、FFの駆動方式やパワートレインなど基本的なメカニズムが受け継がれました。
ボディサイズをAクラスから拡大
ボディタイプは5ドアのみの設定で、スタイリングはワンモーションフォルムの採用などAクラスのイメージが踏襲されました。又、空力特性も良好で、Cd値は0.3(Aクラスは0.29)を達成しました。ボディサイズはAクラスより一回り大きい全長4,270mm×全幅1,777mm×全高1,603mmで、ホイールベースは210mm長い2,778mmに設定されました。
搭載エンジン及びグレード体系は、ガソリンは1.5L直4SOHC(最高出力95ps/最大トルク14.3kgm)の「B150」、1.7L直4SOHC(最高出力116ps/最大トルク15.5kgm)の「B170」、2L直4SOHC NA(最高出力136ps/最大トルク18.9kgm)の「B200」、同ターボ(最高出力193ps/最大トルク28.6kgm)の「B200ターボ」の4タイプがラインナップされました。
一方、ディーゼルは2L直4DOHCターボの1ユニットながら、最高出力108ps/最大トルク25.5kgmの「B180CDI」と、最高出力140ps/最大トルク30.6kgmの「B200CDI」の2タイプが用意されました。トランスミッションは、5速/6速MTとCVTが設定されました。又、サスペンション形式は、Aクラスと同様のフロント:ストラット式/リア:パラボリック・リアアクスル式が採用されました。
安全装備が充実
安全装備面では、SRSデュアル&サイド&ウィンドウエアバッグシステムや、ステアリング操作補助機能付きESP(横滑り防止装置)が採用されるなど、クラストップレベルの充実したものでした。その後2008年にフェイスリフトが実施され、フロント廻りの意匠やインテリアの素材変更と共に、「アダプティブブレーキライト」の採用など装備の充実化などが図られました。
そして2011年にフルモデルチェンジが実施され、現行W246型に移行しました。日本市場における初代Bクラスは、2006年1月にB170/B200/B200ターボの3モデル(何れもCVT仕様)の導入が開始されました。次いで2008年8月にフェイスリフト版に切り替えられ、翌2009年8月にはB170のグレード名がB180に変更されると共に、B200ターボがカタログ落ちしました。
そして2011年7月に自動車誕生125周年特別仕様車B180 125!グランドエディション/B180 125!グランドエディションスポーツ/B200 125!グランドエディションが設定された後、翌2012年4月に現行W246型に切り替えられました。