1966年に初代モデルが発売されたトヨタの大衆車「カローラ」は、1974年4月実施の4年ぶり2度目のフルモデルチェンジにより、3代目モデルが登場しました。当初は先代の一部モデルが併売された為、区別する為に「カローラ30」と名乗っていました。基本設計は先代からのキープコンセプトで目新しい要素は少なく、主に排出ガス規制のクリアに力が注がれました。
ボディはワゴンとハードトップも用意
ボディタイプは発売当初、先代同様の2ドア/4ドアセダン及び3ドア/5ドアライトバンに、5ドアワゴンと2ドアクーペに代わって設定された2ドアハードトップを加えた全6タイプが用意されました。ボディサイズはセダンで全長3,995mm×全幅1,570mm×全高1,375mmで、先代から全長が50mm、全幅が65mm拡大され、ホイールベースは35mm延長され2,370mmとなりました。
駆動方式はFRが踏襲され、発売当初用意されたエンジンは、1.2L直4OHVシングルキャブの3K-H型、同ツインキャブの3K-B型、1.4L直4OHVシングルキャブのT型、同ツインキャブのT-BR型、1.6L直4OHVシングルキャブの2T型、同ツインキャブの2T-BR型、1.6L直4DOHCツインキャブ・ハイオク仕様の2T-G型、同レギュラー仕様の2T-GR型の全8種類でした。
最高出力/最大トルクは、それぞれ71ps/9.7kgm、74ps/9.5kgm、86ps/12kgm、91ps/12kgm、100ps/13.7kgm、105ps/14.2kgm、115ps/14.5kgm、110ps/14kgmでした。トランスミッションは、4速/5速MT及び2速/3速トルコン式ATが設定されました。又、サスペンション形式は先代同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:リジッド・リーフ式が踏襲されました。
グレード体系は、1.2Lが「スタンダード」「デラックス」「ハイデラックス」「SL」「SR」、1.4Lが「デラックス」「ハイデラックス」「SL」、1.6Lが「ハイデラックス」「GSL」「レビン」というラインナップでした。装備面では、全車に非常用ロックメカニズム内蔵ELRシートベルトや間欠ワイパーなどが採用された他、ハイデラックス以上のグレードにフロント・ディスクブレーキが装備されました。
トヨタ カローラ30のCM
強化される排出ガス規制を次々とクリア
そして1975年1月にハイオク仕様の2T-G型エンジンが廃止され、同年11月には昭和50年排出ガス規制への適合を主とした一部改良により、1.4L/1.6L車のエンジンがTTC-C方式のT-U型(最高出力78ps/最大トルク11.2kgm)及び2T-U型(最高出力90ps/最大トルク13kgm)に置換されました。同時に、同規制をクリア出来なかった2T-GR型エンジンを搭載するレビンは一旦生産中止となりました。
次いで1976年1月に、3ドアハッチバックボディの「リフトバック」が追加されました。同時に、1.2L車のエンジンが昭和51年排出ガス規制適合の3K-U型(最高出力64ps/最大トルク9.2kgm)に置換された他、新たに1.6L TTC-L方式の12T型エンジン(最高出力85ps/最大トルク12.5kgm)搭載車が追加されました。追って同年4月には、2T-U型エンジンが昭和51年排出ガス規制に適合しました。
レビンが復活
次いで1977年1月のマイナーチェンジにより、全車昭和51年排出ガス規制に適合すると共に、4ドアセダン/2ドアハードトップのエクステリアデザインの変更、「スプリンタークーペ」のボディを流用した2ドアクーペの追加、1.6L直4DOHC EFI仕様の2T-GEU型エンジン(最高出110ps/最大トルク14.5kgm)搭載のクーペ「レビン」の復活及びリフトバック「GT」の追加が行われました。
続いて同年8月に、1.6L OHVエンジンMT車のエンジンが、昭和53年排出ガス規制適合の12T-U型(最高出力88ps/最大トルク13.3kgm)に置換されました。更に同年10月には、1.2L MT車のエンジンが昭和53年排出ガス規制に適合した1.3Lの4K-U型(最高出力72ps/最大トルク10.5kgm)に置換されました。
次いで1978年5月に実施された2度目のマイナーチェンジにより、フェイスリフトと共に全車昭和53年排出ガス規制に適合しました。そして1979年3月にフルモデルチェンジが実施され、4代目E7♯型に移行しました。
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