1979年にフォード・マーキュリー部門のフルサイズモデルとしてデビューした「グランドマーキー」は、1997年に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目モデルに移行しました。パワートレインが先代からキャリオーバーされた一方、スタイリングや内装デザインなどが刷新されました。
フロントマスクを一新
ボディタイプは先代同様、4ドアセダンのみの設定でした。ボディのフォルムは先代のイメージを踏襲するものの、ボディ外板の大半が新設計されていました。また、フロントグリルやヘッドランプ、前後バンパー、リアコンビネーションランプの意匠も変更されました。ボディ・ディメンションは全長5,382mm×全幅1,989mm×全高1,443mm、ホイールベース2,913mmでした。
先代との比較では僅かな拡大に留まり、実質的には同等のディメンションでした。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンも先代同様4.6L V8SOHCの「モジュラー・ユニット」が採用されました。初期型のスペックは、シングルエキゾースト仕様が最高出力203ps/最大トルク36.6kgm、デュアルエキゾースト仕様が最高出力218ps/最大トルク39.4kgmでした。
サスペンションを一新
トランスミッションは従来同様、全車コラム式4速トルコンATとの組み合わせでした。サスペンション形式はフロント:ウィッシュボーン式/リア:4リンクを踏襲する一方、新たにリアにエアサスペンションが設定されました。また、ブレーキは先代の4輪ベンチレーテッド・ディスク式から、リアがソリッド・ディスク式に変更されました。
装着されるタイヤは225/60R16で、先代から大径&扁平化されました。一方室内は、従来同様前後ともベンチシート仕様の6人乗りでした。安全装備面では、SRSデュアルエアバッグシステムやABSに加え、トラクションコントロールが採用されました。その後、2001年にエンジンの性能向上が図られました。
最高出力はシングルエキゾースト仕様が223ps、デュアルエキゾースト仕様が238psとなりました。そして2003年にフルモデルチェンジが実施され、4代目モデルに移行しました。3代目グランドマーキーは、日本市場には2000年1月から導入が開始されました。グレードは「LS」のみのモノグレード設定で、左ハンドル仕様のみが用意されました。
装備面では、先代同様アルミホイールや前席パワーシート、本革巻きステアリングホイールなどが備わる他、先代ではオプション設定だったレザーシートが標準化されました。その後2002年4月に、エンジンが出力向上版に切り替えられました。