1979年にフォード・マーキュリー部門のフルサイズモデルとしてデビューした「グランドマーキー」は、1992年に13年ぶりにして初のフルモデルチェンジを受け、2代目モデルに移行しました。先代から「パンサープラットフォーム」がキャリオーバーされた一方で、搭載エンジンやスタイリングは一新されました。
ボディはセダンのみに
ボディタイプは2ドアクーペと5ドアステーションワゴンが廃止され、4ドアセダンのみとなりました。スタイリングはボクシーな先代から一転し、空力特性に配慮した流麗なフォルムに変貌しました。ボディサイズは全長5,380mm×全幅1,978mm×全高1,443mmで、先代から若干拡大されました。一方、ホイールベースは実質的に先代と同等の2,906mmでした。
駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンはそれまでの4.9L V8OHVおよび5.8L V8OHVの「ウィンザー・ユニット」に代わり、4.6L V8SOHCの「モジュラー・ユニット」が採用されました。スペックは最高出力193ps/最大トルク36.6kgmが標準で、「ハンドリング・パッケージ」には最高出力213ps/最大トルク38kgmのハイチューン版が搭載されました。
トランスミッションは先代同様、全車コラム式4速トルコンATとの組み合わせでした。サスペンション形式はフロント:ウィッシュボーン式/リア:4リンク式が踏襲され、ブレーキは4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。また、タイヤはP215/70R15が装着されました。一方室内は、先代同様前後ともベンチシート仕様の6人乗りでした。
エアバッグをデュアル化
また、オプションでデジタルメーターが用意された事が特徴でした。安全装備面では、当初運転席SRSエアバッグシステムとABSが装備されました。そして翌1993年に、助手席SRSエアバッグシステムが全車に標準化されました。次いで1995年にマイナーチェンジが実施され、フロントグリルやメーターパネル、シートなどのデザインが変更されました。
そして1997年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。2代目グランドマーキーは、日本市場にも正規輸入が行われました。グレード名なしのモノグレード設定で、左ハンドル仕様のみが用意されました。装備面では、アルミホイールやフルオートエアコン、クルーズコントロール、前席パワーシートなどが標準で備わりました。
その後、1995年にマイナーチェンジ版に切り替えられ、装備面では集中ドアロックや本革巻きステアリングホイールなどが追加された他、レザーシートがオプション設定されました。