1982年に国産ミニバンの先駆け的存在としてデビューした日産自動車の「プレーリー」は、1998年11月に10年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目「プレーリーリバティ」となりました。「ブルーバード」をベースに開発された先代に対し、ステーションワゴンの2代目「アベニール」とパワートレインや足回りを共有する姉妹車種となりました。
FF車にCVTを搭載
従来同様に左右の後席用スライドドアとガラスハッチ付テールゲートが備わる5ドアボディは、やや丸みを帯びたフォルムに変貌しました。ボディサイズは全長4,545~4,575mm×全幅1,695mm×全高1,630~1,690mmで、5ナンバーサイズを維持しながらも先代から一回り拡大されました。又、ホイールベースも100mm近く延長され2,690mmとなりました。
サスペンション形式は、先代の4輪ストラット式からリアがマルチリンク式に変更されました。駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、エンジンは当初先代から受け継いだ2L直4DOHC NAのSR20DE型(最高出力140ps/最大トルク19kgm)が搭載されました。トランスミッションはFF車には歴代初のCVTが、4WD車には従来同様4速トルコン式ATが組み合わせられました。
室内は5人乗り仕様が廃止され、3列シート7人乗り仕様に一本化されました。当初のグレード体系は、下からB/L/ハイウェイスター/Xの4タイプが基本で、更にLにはパッケージ装着車としてAパック/Cパックが設定されました。そして翌1999年10月、SR20DE型のターボ版となるSR20DET型エンジン(最高出力230ps/最大トルク28kgm)を搭載する「ハイウェイスターGT4」が追加されました。
日産 プレーリーリバティのCM
M/Cで車名を変更
次いで2000年5月、SR20DE型エンジン搭載のカタロググレード「ハイウェイスターⅡ」と、特別仕様車「キタキツネ」「アクシス」が設定されました。続いて2001年5月のマイナーチェンジにより、車名が「リバティ」に変更されると共にフェイスリフトが実施されました。同時に、エンジンが2L直4DOHC NAのQR20DE型(最高出力147ps/最大トルク20.2kgm)に置換・一本化されました。
又、グレード体系も変更され、下からS/G/Gナビパッケージ/ハイウェイスター/Xのラインナップとなった他、特別仕様車「コールマンバージョン/コールマンバージョンナビパッケージ」及び特装車「ライダー」が設定されました。次いで2002年9月の一部改良で内外装が一部変更された他、ラインナップ整理によりハイウェイスターとXがカタログ落ちしました。
そして2004年12月、後継車種としてデビューした「ラフェスタ」に後を譲り生産終了となりました。
先代モデル:2代目プレーリー
後継モデル:ラフェスタ