ゼネラルモーターズ(GM)のポンティアック・ブランドから1967年にリリースされた2+2仕様のスポーティカー「ファイヤーバード・トランザム」は、1970年のフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。プラットフォームは「Fボディ」がキャリオーバーされた一方で、スタイリングは一新されました。
コークボトルラインを廃止
ボディタイプは先代同様2ドアクーペのみの設定で、エクステリア・デザインはコークボトルラインが廃止され水平基調のベルトラインとなったほか、リアクォーターウィンドウが廃止されました。また、フロントまわりもヘッドランプが4灯式から2灯式に変更されるなど、大幅なイメージ刷新が行われました。
ボディ・ディメンションは全長4,867mm×全幅1,864mm×全高1,280mm、ホイールベース2,746mmで、先代後期型と実質的に同等でした。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンは当初先代からキャリオーバーされた6.6L V8OHV(最高出力350ps/最大トルク59.5kgm)と、7.5L V8OHV(最高出力340ps/最大トルク66.4kgm)の2種類が用意されました。
組み合わせられるトランスミッションは、4速MTまたは3速トルコン式ATでした。また、ブレーキはフロントが277mm径のディスク式、リアが241mm径のドラム式で、ホイール&タイヤは先代より1インチ大径の7J×15インチホイールとF60-15タイヤの組み合わせが装着されました。その後、1972年モデルで排出ガス規制への対応が実施されました。
フェイスリフトや排出ガス規制への対応を実施
それと同時に、エンジン・ラインナップが7.5L V8(最高出力304ps/最大トルク57.4kgm)に一本化されました。次いで1974年モデルでフェイスリフトが実施され、「ショベルノーズ」と呼ばれる新しいフロントマスクと衝撃吸収バンパーが与えられました。続く1975年モデルでは、ラップアラウンド・リアウィンドウが採用されるとともに、ルーフラインにも変更が加えられました。
次いで1977年モデルで再びフェイスリフトが施され、角型4灯式ヘッドランプが採用されました。同時に、エンジンが6.6L V8OHV(最高出力183ps/最大トルク44.9kgm)に置換されました。続く1978年モデルでエンジンに改良が施され、アウトプットが最高出力223ps/最大トルク44.4kgmとなりました。次いで1980年モデルでは、さらに強化された排出ガス規制への対応が図られました。
それに伴いエンジンがダウンサイジングされ、4.9L V8OHV NA(最高出力152ps/最大トルク33.8kgm)および同ターボ(最高出力203ps/最大トルク46.8kgm)が採用されました。そして1981年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。