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ポルシェ 911ターボ (930 1974-1989):ポルシェ初のターボエンジン搭載モデルとして登場

ポルシェ 911ターボ 3.0 Coupe (930 1975)

ポルシェは1973年のフランクフルト・モーターショーにおいて、スポーツカー「911」をベースに同社初のターボエンジンを搭載したプロトタイプ「911ターボ」を出展、翌1974年のパリ・サロンでそれをベースにした市販モデル「930ターボ」が発表されました。大幅な性能向上が図られたほか、迫力あるエクステリアも特徴でした。

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リアスポイラーを装備

ポルシェ 911ターボ 3.0 Coupe (930 1975)

ボディタイプはフィクスドヘッド・クーペのみの設定で、基本的なプロポーションはベースモデル譲りであったものの、大きく張り出したフェンダーやトレイタイプのリアスポイラーなどにより容易に識別が可能でした。ボディ・ディメンションは全長4,290mm×全幅1,775mm×全高1,320mm、ホイールベース2,268mmで、全幅は「カレラ3.0」との比較で123mmワイド化されていました。

ポルシェ 911ターボ 3.3 Coupe (930 1978)

駆動方式はRRを踏襲し、エンジンはカレラ3.0用の空冷3L水平対向6気筒SOHCボッシュKジェトロニック燃料噴射仕様をベースにターボ化したものが搭載されました。6.5:1という低圧縮比から発生するアウトプットは最高出力264ps/5,500pm・最大トルク35kgm/4,000rpmで、カレラ3.0から54ps/9kgmの向上を果たしていました。

ポルシェ 911ターボ 3.3 Coupe (930 1978)

4速MTを介してのパフォーマンスは、最高速度246km/h・0-100km/h加速6.1sでした。ステアリング形式はラック&ピニオン式を踏襲し、サスペンション形式もフロント:マクファーソンストラット/トーションバー式・リア:トレーリングAアーム/トーションバー式が踏襲されました。また、ブレーキも同様に4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。

排気量を3.3Lに拡大

ポルシェ 911ターボ 3.3 Coupe (930 1978)

ホイール&タイヤは、フロントが7J×15インチホイール+185/70VR15タイヤ、リアが8J×15インチホイール+215/60VR15タイヤの組み合わせでした。その後、1978年に車名が単なる「ターボ」に変更されるとともに、排気量が3.3Lに拡大されました。それに伴い、アウトプットは最高出力300ps/5,500pm・最大トルク42kgm/4,000rpmとなり、パフォーマンスも最高速度260km/h・0-100km/h加速5.4sに向上しました。

また、エクステリア面ではリアスポイラーの大型化やデュアルエクゾーストの採用とともに、リアフードがFRP製からスチール製に変更されました。その後、車名が1979年に930ターボに戻され、さらに1980年には「911ターボ」に変更されたものの、仕様に変更はありませんでした。次いで1987年、新たにタルガとカブリオレの2つのボディが追加されました。

ポルシェ 911ターボ 3.3 フラットノーズ (930 1986)

続いて1988年には、スラントノーズとリトラクタブル・ヘッドランプを採用したボディに、3.3Lエンジンの最高出力を335psまで高めて搭載する限定モデル「911ターボ・フラットノーズ」がリリースされました。追って1989年、トランスミッションが5速MTに変更されたほか、335ps仕様エンジンと強化サスペンションが備わる限定モデル「911ターボS」がリリースされました。

ポルシェ 911ターボ 3.3 フラットノーズ (930 1986)

そしてこのシーズンをもって生産を終了、911ターボは一旦ポルシェのラインナップから消滅したものの、翌1990年に964型911をベースとした新型911ターボがリリースされました。

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