ルノー 16 (セーズ 1965-1980):多用途性と居住性の高さが評価されベストセラーに

ルノー 16 (セーズ 1965)

ルノーは1965年のジュネーブ・ショーにおいて、「4」の上級モデルとなる小型FF車「16(セーズ)」を発表しました。実用性の高い5ドアハッチバックボディを4から受け継ぐと共に、それを上回る多用途性を実現した事が特徴でした。又、居住性や乗り心地にも優れ、ベストセラーになると共に同年度のヨーロッパ・カーオブザイヤーに輝きました。

多彩なシートアレンジを実現

ルノー 16 (セーズ 1965)

ボディは6ライトウィンドウ採用の2ボックス型で、直線基調のボディラインと傾斜の付けられたCピラーを備えていました。ボディサイズは全長4,257mm×全幅1,648mm×全高1,455mmで、全高を除き4よりも二回り程大きく、ホイールベースも300mm近く長い2,650mm(右)/2,717mm(左)となっていました。

ルノー 16 (セーズ 1965)

サスペンション形式は、4と同一のフロント:ダブルウィッシュボーン/トーションバー式・リア:トレーリングアーム/トーションバー式で、リアサスペンションの形式は左右で異なるホイールベースの要因となっていました。フロントに搭載されるエンジンは1.5L直4OHV(最高出力55hp/最大トルク10.8kgm)で、4速MTを介しての最高速度は145km/hでした。

ルノー 16 (セーズ 1965)

ステアリング形式はラック&ピニオン式で、ブレーキはフロントにのみディスク式が採用されました。一方室内に目を移すと、リアシートは折り畳みに加えスライドや取り外しも可能で、合計7通りの多彩なシートアレンジを可能としていました。当初のグレード体系は、標準グレード「ノルマル」と上級グレード「シュペール」の2タイプでした。

高性能版「TS」を追加

ルノー 16TS (セーズ 1968)

その後1969年に、動力性能に対する不満の声に応えるべく、エンジンを1.6Lに拡大すると共にクロスフロー・ヘッドを採用し、アウトプットを最高出力83hp/最大トルク12kgmに高めた高性能版「TS」が追加されました。更に翌1970年には、ノルマル/シュペールのエンジンが1.6Lカウンターフロー・ヘッド仕様(最高出力67hp/最大トルク11.6kgm)に置換されました。

ルノー 16TX (セーズ 1973)

それと同時に、3速トルコン式AT仕様の「TA」が追加されました。次いで1971年、グレード名がノルマルは「L」に、シュペールは「TL」に変更されました。続いて1974年、1.65L直4OHVクロスフロー・ヘッド仕様エンジン(最高出力93hp/最大トルク13.2kgm)+5速MTを搭載し、角型4灯式ヘッドランプやアルミホイールなどが備わる最上級グレード「TX」が追加されました。

そして1976年に後継モデル「20」がデビューした事を受け、翌1977年にL/TSがカタログ落ちしました。残るTL/TXは、その後バックランプの追加や後席3点式シートベルトの標準化などの改良が施された上で1980年まで生産が継続されました。

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