初代モデルが1992年にデビューした富士重工業のCセグメント車「スバル・インプレッサ」は、2007年6月に7年ぶり2度目フルモデルチェンジを受け3代目モデルに移行しました。「新快適スタイル」をコンセプトにボディが拡大され全車3ナンバーサイズとなった他、スタイリングもアグレッシブな方向にイメージチェンジが図られました。
新車購入ガイド:【2023最新】インプレッサの値引き 納期 乗り出し価格
国内向けは5ドアハッチバックのみで登場
国内仕様のボディタイプは当初4ドアセダンは用意されず、5ドアハッチバックのみの設定でした。又、先代の5ドア車「スポーツワゴン」はハッチバックとステーションワゴンの折衷的なデザインを備えていたのに対し、一般的なハッチバック車に近いデザインが採用されました。その他、ドアは従来のサッシュレス型からサッシュ型に変更されました。
初期型のボディサイズは全長4,415mm×全幅1,740mm×全高1,475mmで、先代のスポーツワゴンからそれぞれ10mm×45mm×10mm拡大されました。又、ホイールベースも95mm延長され2,620mmとなった一方、車両重量はほぼ同等の1,230~1,390kgに据え置かれていました。サスペンション形式は、従来の4輪ストラット式に対しリアがダブルウィッシュボーン式に変更されました。
駆動方式は従来同様FFとフルタイム4WDが設定され、エンジンも同様にフラット4が踏襲されました。用意されたのは、1.5L DOHCのEL15型と2L SOHC NA及びDOHCターボのEJ20型の3種類で、最高出力/最大トルクはEJ15型が110ps/14.7kgm、EJ20型NAが140ps/19kgm、同ターボが250ps/34kgmでした。トランスミッションは、それぞれに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。
高性能モデルと4ドアセダンを追加
当初のグレード体系は1.5Lの「15S」と2L NAの「20S」、そして2Lターボの「S-GT」「S-GTスポーツパッケージ」のラインナップで、追って同年10月に全幅1,795mmのワイドボディにEJ20型ツインスクロールターボエンジン(最高出力308ps/最大トルク43kgm)+6速MTを搭載する「WRX STI」がラインナップに加わりました。
次いで2008年10月の一部改良で、グレード体系の変更や装備の見直しが実施されると共に、4ドアセダンの「アネシス」が追加されました。アネシスは全長がハッチバックより165mm長い4,580mmとなり、エンジンはEL15型とEL20型NAが用意されました。続いて2009年2月、WRX STIが一部改良を受け仕様が向上しました。
同時に、2.5Lフラット4DOHCターボエンジン(最高出力300ps/最大トルク35.7kgm)+5速トルコン式ATを搭載する「WRX STI Aライン」が追加されました。更に同年7月には、WRX STIをベースに専用サスペンションやアルミ製ボンネットなどを採用した限定モデル「WRX STI スペックC」が発売されました。
追って同年9月の一部改良で内外装が変更されると共に、足回りの改良などが実施されました。そして2011年12月、WRX STI系を除きフルモデルチェンジが実施され、現行型となる4代目モデルに移行しました。同時にWRX STI系は車名からインプレッサの冠名が取れ、地道な改良を重ねながら現行型WRX STIが登場する2014年8月まで販売が継続されました。