スバルのミドルクラスセダン「インプレッサ」は、2011年12月に4年ぶり3度目のフルモデルチェンジを実施し、現行型となりました。同時に、新たに4ドアセダンに「G4」、5ドアハッチバックに「スポーツ」というサブネームが付きました。先代よりも動力性能や燃費、居住性など多くの点が改善された他、安全装備が大幅に充実しました。
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洗練されたスタイリング
スタイリングは、都会的かつ洗練された雰囲気になりました。フロントマスクは、近年のスバル車のアイデンティティーとなっているヘキサゴングリルを採用すると共に、大きなマーケットである北米の顧客の嗜好性を考慮した押し出しの強いデザインとなっています。
ボディサイズは全長4,415mm(スポーツ)/4,580mm(G4)×全幅1,740mm×全高1,465mmで、先代と比較して全高が10mm下げられた以外は同一の数値となっています。ホイールベースは先代よりも25mm延長され2,645mmとなった他、室内長も拡大された事により居住性が改善されました。車両重量は、先代とほぼ同等の1,250kg~1,350kg(G4/スポーツは同重量)となっています。
パワートレインを一新し、先進の安全装備を採用
サスペンション形式は、先代同様の前ストラット式/後ダブルウィッシュボーン式が踏襲されています。パワートレインは一新され、エンジンが新世代の水平対向4気筒DOHCとなり、従来の1.5Lに替え1.6LのFB16型(最高出力115ps/最大トルク15.1kgm)と、2LのFB20型(最高出力150ps/最大トルク20kgm)の2本立てとなりました。
トランスミッションは、1.6L/2L共に従来の4速トルコン式に替えてCVT(リニアトロニック)が採用された他、1.6Lのみに5速MTが設定されました。又、1.6Lのエントリーグレードを除くCVT車に、アイドリングストップ機構が採用されました。こうしたパワートレインのリニューアルにより、動力性能・燃費共に先代よりも向上しました。
駆動方式は、1.6L/2L共にFFとフルタイム4WDが設定されます。装備面では、2L車に安全運転支援システム「EyeSight(Ver.2)」搭載グレードが設定された事が最大のトピックとなりました。そして2013年11月に一部改良が実施され、静粛性やハンドリングの改善、助手席パワーシートの設定などの変更が行われました。
翌2014年11月に初のマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトにより外観のイメージをリフレッシュすると共に、内装の変更やドライブアシスト装置「SI-DRIVE」搭載など装備の充実が図られました。又、2L車の燃費がエンジンのフリクション低減などの対策により向上した他、EyeSightが更なる高性能・高機能化を推し進めたVer.3に変更されました。
ハイブリッドモデルを追加
そして2015年6月、スバルとして「XVハイブリッド」に次ぐハイブリッド車第2弾となる「スポーツハイブリッド」が追加されました。文字通りハッチバックのスポーツのみに設定され、パワートレインは、XVハイブリッドと基本的に共通のFB20型エンジンとモーター及びモーター内蔵型CVTの構成によるシステムに、改良を加えたものが搭載されました。
更に、ガソリン車に対し足回りのセッティング変更が行われた他、内外装の差別化も行われました。外装面では専用フロントバンパーやエアロパーツなどが採用され、それに伴いボディサイズは全長が5mm、全幅が15mm、全高が25mm拡大されました。又、車両重量は大幅に増加し、1,490kg~1,500kgとなりました。駆動方式はフルタイム4WDのみの設定で、EyeSightはVer.2が搭載されました。
インプレッサは、優れたトータルバランスや先進の安全装備が好評で、国内におけるスバルの登録車としては「レヴォーグ」と並ぶ売れ筋モデルとなっています。又、2012年にグッドデザイン賞に選定されるなど、デザイン面でも高い評価を得ています。