トヨタのミディアムセダン「ブレビス」は、「小さな高級車」をキャッチフレーズに1998年に登場した「プログレ」の姉妹車種として、2001年6月に発売されました。ボディサイズはプログレから若干拡大。キャッチコピーは「アクティブ・エレガンス」でした。
スタイリングはコンサバティブな雰囲気のプログレに対し、立体感あるフロントマスクやテールランプの採用などにより、若々しさや躍動感が演出されました。ボディサイズは全長4,550mm×全幅1,720mm×全高1,460~1,475mmで、プログレよりそれぞれ40mm×20mm×25mm拡大されました。ホイールベースは同一の2,780mmで、車両重量は若干重い1,520~1,550kgでした。
パワートレインはプログレと共通
駆動方式は発売当初FRのみが用意され、同年10月にフルタイム4WDが追加されました。エンジンはプログレと共通で、2.5L直6直噴の1JZ-FSE型(最高出力200ps/最大トルク25.5kgm)と3L直6直噴の2JZ-FSE型(最高出力220ps/最大トルク30kgm)が用意されました。トランスミッションも同様にFR車には5速の、フルタイム4WD車には4速のトルコン式ATが組み合わせられました。
インテリア面では、マルチビジョンやオプティトロンメーターの採用により、プログレにはない斬新さが演出されました。初期のグレード体系は、2.5L/FRの「Ai250」と2.5L/4WDの「Ai250Four」、3L/FRの「Ai300」の3グレードがラインナップされました。装備面では、SRSデュアルエアバッグ、EBD付きABS、ブレーキアシスト、VSC(横滑り防止装置)が全車に標準装備されました。
充実した装備が特徴
更に「Ai300」には、SRSサイド&カーテンエアバッグやクルーズコントロール、6連奏CDチェンジャーの他、ステアリングやABペダルの位置を調整出来る「パーソナルドライビングポジションシステム」が標準装備されました。又、オプション装備として、ナビ情報などを元に最適なシフト制御を行う「NAVI・AI-SHIFT」や、レーダークルーズコントロール、ムーンルーフなどが用意されました。
そして2004年4月に一部改良を実施し、内外装が一部変更されると同時に、「Ai250」及び「Ai250Four」にもクルーズコントロールや6連奏CDチェンジャーが標準化された他、それぞれに装備を簡略化した廉価グレード「エレガンスパッケージ」が追加されました。次いで2005年12月の一部改良において、全車に「G-BOOK対応DVDボイスナビゲーション付きEMV」が標準装備された他、FR車に「NAVI・AI-SHIFT」が標準化されました。
その後販売が伸び悩んだ事を受け、2007年6月にプログレ共々1代限りで生産終了となりました。