トヨタ スプリンターリフトバック (3代目 E60 1976-1979):新鮮なテイストの和製シューティングブレーク

トヨタ スプリンターリフトバック 1976

1968年にデビューしたトヨタの大衆車「スプリンター」は、姉妹車種の「カローラ」と共に1974年4月に2度目となるフルモデルチェンジを実施し、3代目となりました。当初のボディバリエーションは4ドアセダンと2ドアクーペの2種類であったものの、1976年1月に3ドアワゴンの「リフトバック」が追加されました。1970年代初頭に生産された「ボルボP1800ES」を彷彿とさせる、シューティングブレーク風デザインが特徴でした。

全ての要素を併せ持つボディ

コンセプトは、「クーペのスポーツ性とセダンの居住性、ワゴンの実用性の全てを併せ持つ乗用車」でした。ボディはクーペをベースにルーフを延長し、スラントした車体後部にテールゲートを設けたもので、直線的で伸びやかなボディラインと大きなリアクォーターウィンドウがデザイン上の特徴でした。当時の国産車に類似した車種は他に存在せず、異彩を放ちました。

ボディサイズは全長4,120mm×全幅1,600mm×全高1,320mm、ホイールベースは2,370mm、車両重量は880kg~955kgで、当時の大衆車クラスとして中庸を行くディメンションと重量でした。しかし、全高はワゴン車でありながらクーペ並みに低く抑えられており、低重心による走行安定性の高さが謳われていました。サスペンションはフロント:ストラット式/リア:リジッド・リーフ式で、リアは積載時を考慮しスプリングの強化が図られていました。

エンジンは排ガス規制対応の3種類

エンジンは昭和51年排出ガス規制適合型で、1.2L直4OHV TTC-C(触媒方式)の3K-U型(最高出力64ps/最大トルク9.2kgm)、1.6L直4OHV TTC-Cの2T-U型(最高出力90ps/最大トルク13kgm)、同TTC-L(希薄燃焼方式)の12T型(最高出力85ps/最大トルク12.5kgm)の3種類が用意されました。トランスミッションは4速及び5速MTの他、2T-U型のみ3速トルコン式ATが設定されました。

トヨタ カローラリフトバック 1976

駆動方式は当時の国産大衆車として一般的だったFRで、ブレーキは1.2Lの廉価グレードのみ4輪ドラム式で、それ以外は前輪にディスクブレーキが装備されました。グレード体系は最上級グレードの「GS」(1.6Lのみ)、上級グレードの「ST」(1.2Lのみ)、中間グレードの「XL」、廉価グレードの「DX」の計4種類が設定され、装備や内装色などにより差別化が図られていました。

この内、「GS」にはリアウインドワイパー&ウォッシャーやバックドアオープナー、タコメーターやウレタン4本スポークステアリングなどが、「ST」にはタコメーターや木目3本スポークステアリングなどが標準装備されました。エアコンやカセット/カートリッジ式カーステレオ、FM/AMラジオは、この時代の大衆車の常で全車オプション設定に留まっていました。

スプリンターリフトバックは、排出ガス規制に伴いツインキャブ仕様車やDOHCエンジン搭載の「トレノ」がカタログ落ちしてバリエーションが寂しくなってしまった中で、その新鮮なコンセプトとスタイリングにより販促に向けてのカンフル剤的な役割を果たしました。市場で好評を博した為、次代のE70型にも引き続きリフトバックが設定されました。

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