フォルクスワーゲンAGは2004年12月、Cセグメント・ハッチバック車「ゴルフⅤ」をベースとしたコンパクトMPV「ゴルフプラス」を発表しました。プラットフォームやパワートレインなど基本コンポーネンツを踏襲しながら、ボンネット、ルーフ、ドアは新設計され背の高いディメンションとなりました。
全高を95mmアップ
ボディタイプはゴルフ同様3ドアハッチバックと5ドアハッチバックが用意され、乗車定員も同様に5人乗りでした。エクステリア・デザインは、ヘッドランプの意匠がゴルフから一新されたほか、丸みを帯びたグラマラスなフォルムに変貌しました。ボディサイズは全長4,206mm×全幅1,759mm×全高1,580mmで、ゴルフから全高が95mm高められていました。
ホイールベース2,578mmで、ゴルフと共通でした。駆動方式はFFのみの設定で、フルタイム4WDは最後まで用意されませんでした。エンジンは、ガソリンは1.4L直4NA、同直噴ターボ、1.6L直4NA、同直噴NAの4種類、ディーゼルは1.9L直4ターボ、2L直4ターボの2種類が用意されました。
スペックは、それぞれ最高出力75ps/12.9kgm、最高出力122ps/20.4kgm、最高出力102ps/19.1kgm、最高出力115ps/15.8kgm、最高出力105ps/25.5kgm、最高出力140ps/32.6kgmとなっていました。トランスミッションは、5速/6速MTと6速トルコン式ATが設定されました。サスペンション形式は、ゴルフ同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:4リンク式が踏襲されました。
ユーティリティが向上
一方室内は、シート高がゴルフからフロントが75mm、リアが85mm高められるとともに、リアシートに前後160mmのスライド機能やシートバックの角度調整機能、4:2:4の分割フォールディング機能が採用されました。さらに助手席のシートバックにもフォールディングが備わり、最長2.3mの長尺物の積載を可能とした点も特徴でした。
安全装備面では、SRSデュアル&サイドエアバッグシステムやEBD付きABSのほか、危険回避の際にステアリングのトルク補正を行う「DSR(ドライバー・ステアリング・リコメンデーション)」付きのESPが採用されました。その後、2008年にベースモデルのゴルフがフルモデルチェンジされたことにともない生産終了となったものの、翌2009年に新型ゴルフをベースとしたゴルフⅥプラスがリリースされました。
ゴルフⅤプラスの日本初上陸は2005年11月で、グレードはガソリン1.6L直4NAエンジン搭載の「E」と同2L直4NAエンジン(最高出力150ps/最大トルク20.4kgm)搭載の「GLi」の2タイプがラインナップされました。いずれもトランスミッションは6速ATとなるほか、右ハンドル仕様のみが用意されました。
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