ダイムラー・ベンツ(現ダイムラーAG)は1996年のトリノ・ショーにおいて、「SLクラス」の弟分となるオープン2シータースポーツカー「SLKクラス」を発表しました。同社初の電動リトラクタブルトップ「バリオルーフ」を採用し、ボタン操作のみで手軽にクーペとカブリオレの2つのスタイルを楽しめる点がセリングポイントでした。
コンパクトなボディサイズ
初代「Cクラス」用をベースとするプラットフォームに架装されるボディは、ウェッジシェイプの引き締まったスタイリングと共にCd値0.35の空力特性を備えていました。ボディサイズは全長3,995mm×全幅1,715mm×全高1,285mmで、全長がSLクラスよりも500mm近く短いコンパクトなものでした。又、ホイールベースはCクラスより290mm、SLクラスより115mm短い2,400mmmに設定されていました。
駆動方式はFRで、当初の搭載エンジン及びグレード体系は、2L直4DOHC NA(最高出力136ps/最大トルク19.4kgm)の「SLK200」、同スーパーチャージド(最高出力192ps/最大トルク27.5kgm)の「SLK200コンプレーッサー」、2.3L直4DOHCスーパーチャージド(最高出力193ps/最大トルク28.6kgm)の「SLK230コンプレッサー」の3タイプがラインナップされました。
トランスミッションは、5速MT又はティップシフト付5速トルコン式ATが組み合わせられました。サスペンション形式は、Cクラスと共通のフロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:マルチリンク式で、ブレーキはフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が採用されました。又、安全装備としてSRSデュアルエアバッグシステムや横滑り防止装置「ESP」などが標準装備されました。
V6エンジン車を追加
そして2000年のフェイスリフトで内外装が一部変更される共に、3.2L V6SOHC NAエンジン(最高出力218ps/最大トルク31.6kgm)搭載の「SLK320」が追加されました。同時に、SLK200コンプレッサー及びSLK230コンプレッサーはエンジンに仕様変更が実施され、アトプットがそれぞれ最高出力162ps/最大トルク23.5kgm、最高出力197ps/最大トルク28.6kgmとなりました。
次いで2001年には、専用の内外装が備わるボディに3.2L V6SOHCスーパーチャージドエンジン(最高出力354ps/最大トルク45.9kgm)を搭載する「SLK32AMG」が追加されました。そして2004年にフルモデルチェンジが実施され、2代目R171型に移行しました。日本市場に導入された初代SLKクラスはAT仕様のみで、まず1997年2月にSLK230コンプレッサーが上陸を果たしました。
そして2000年11月にフェイスリフト版に切り替えられると共に、SLK320が追加されました。次いで2001年8月にSLK32AMGが、追って10月にはSLK320の上級版となるSLK320スポーツラインが追加になりました。そして2004年9月に2代目R171型に切り替えられました。