イギリスのスポーツカー専門メーカーであったTVRは、1992年に新型2シーター・スポーカー「グリフィス」を発売しました。初代にあたる「グリフィス400」が1965年に生産終了となって以来、同じ車名を名乗るモデルがリリースされるのは27年ぶりのことでした。同社伝統のチューブラフレーム+FRPボディの組み合わせを踏襲しながらも、モダンなエクステリアが備わるモデルでした。
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オープンボディを採用
ボディタイプは、初代が2ドア・フィクスドヘッド・クーペであったのに対し、オープンボディの2ドア・ロードスターとなっていました。スタイリングは、TVR車の特徴である超ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションを継承しながら、斬新な造形が取り入れられました。ボディサイズは全長3,900mm×全幅1,869mm×全高1,194mmで、1.2mを下回る低い車高が特徴でした。
ホイールベースは2,286mmと全長の割に短く、車両重量は1トンを切る980kgに抑えられていました。サスペンション形式は、同社の定番である4輪ダブルウィッシュボーン式を踏襲し、駆動方式もコンベンショナルなFRが踏襲されました。エンジンはローバー製のV8OHVで、当初は3.9L (最高出力243ps/最大トルク38kgm)のみが用意されました。
トランスミッションは5速MTが組み合わせられ、最高速度238km/h・0-60mph加速4.9sの動力性能を発揮しました。ステアリング形式はパワーアシストを持たないラック&ピニオン式で、ブレーキは4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。また、装備面ではABSやエアバッグなどの安全装備を持たないスパルタンな仕様となっていました。
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TVR グリフィス500の走行シーン
高性能版を追加
一方で、エアコンやCDプレーヤー付カーオーディオ、レザーステアリング&レザーシートなどの快適・豪華装備は標準で備わっていました。そして翌1992年に、4.3L V8OHVエンジン(最高出力284ps/最大トルク42.1kgm)がオプション設定されました。このエンジンを選択した場合、パフォーマンスは最高速度250km/h・0-60mph加速4.4sに向上しました。
さらに1993年には、5L V8OHVエンジン(最高出力345ps/最大トルク48.3kgm)を搭載し、最高速度253km/h・0-60mph加速4.6sの性能を持つ「グリフィス500」が追加されました。その後1999年に実質的な後継モデル「タスカン」がデビュー、それにともないグリフィスの生産は2001年に打ち切られました。
日本市場においては、1993年3月に4Lエンジン搭載の「ブラックプールB275」と4.3Lエンジン搭載の「ブラックプールB340」が上陸を果たしました。いずれも、左ハンドル仕様のみの設定でした。当初は5Lエンジン搭載の「500」は導入されず、1999年11月にようやくラインナップに加えられました。
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