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TVR サーブラウ (1996-2005):同社の頂点に位置するスポーツクーペとして誕生

TVR サーブラウ (1996)

イギリスのスポーツカー専門メーカーであったTVRは、1996年に新型2+2シーター・スポーツクーペ「サーブラウ」を発売しました。同社の頂点に位置するモデルで、相対的に大型化が図られたボディに初の自社製V8エンジンが搭載されました。追って、直6エンジンを搭載するエントリーモデルがラインナップに加わりました。

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TVRとしては大柄なボディ

TVR サーブラウ (1996)

ボディの構造は、他の同社製モデル同様チューブラフレームとFRPボディの組み合わせでした。スタイリングは、ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションや丸みを帯びたフォルムなど、同社製モデルに共通する特徴が踏襲されました。ボディ・ディメンションは全長4,280mm×全幅1,720mm×全高1,220mm、ホイールベース2,566mmで、それまでの「グリフィス」や「キミーラ」から全長とホイールベースが200mm以上延長されていました。

TVR サーブラウ (1996)

車両重量は1,100kgで、グリフィス/キミーラから若干増加したものの、絶対的には十分に軽量でした。サスペンション形式はグリフィス/キミーラ同様の4輪ダブルウィッシュボーン式で、駆動方式も同社伝統のFRが踏襲されました。エンジンは当初、4.3L V8SOHC NA(最高出力360ps/6,500rpm・最大トルク44.5kgm/4,500rpm)が搭載され、トランスミッションは5速MTが組み合わせられました。

ステアリング形式はパワーシスト付きのラック&ピニオン式で、ロック・トゥ・ロック2回転のクイックなギアレシオが備わっていました。また、ブレーキはフロントに304mm、リアに282mmのローターが備わる4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用され、タイヤはフロントに225/45ZR16、リアに245/45ZR16が装着されました。

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ABSやエアバッグは非搭載

TVR サーブラウ (1996)

グレードは「4.2」のみのモノグレード設定で、TVRの文法に則りABSやエアバッグシステムなどの安全装備を持たない割り切った設計が行われていました。一方快適・豪華装備面では、マニュアルエアコンやパワーウィンドウ、集中ドアロック、レザーステアリング&レザーシート、CDプレーヤー付カーオーディオなどが標準で備わっていました。

TVR サーブラウ (1996)

そして翌1997年、4.5L V8SOHC NAエンジン(最高出力420ps/6,750rpm・最大トルク52.8kgm/5,500rpm)を搭載する上級モデル「4.5」が追加されました。増大したパワーに対応するため、タイヤはフロントが235/40ZR17、リアが255/40ZR17へとワイド&扁平化が図られていました。

TVR サーブラウ4.5 (2000)

さらに1999年には、4L直6DOHC NAエンジン(最高出力350ps/6,800rpm・最大トルク45.9kgm/5,000rpm)を搭載する「スピードシックス」が追加されました。タイヤサイズは、前後とも225/50ZR16でした。その後2000年にヘッドランプの意匠が変更され、2005年をもって全車生産終了となりました。日本市場においては、1997年から2005年にかけて各モデルが正規輸入されました。

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