2013年に創立されたイギリスのコーチビルダー「ゼノス・カーズ」は、翌2014年に同社第一弾モデルとなるライトウエイトスポーツカー「E10」を発売しました。アルミ製バックボーン+カーボン・コンポジッド製コックピット+スチール製セーフティセルで構成されたボディ構造が特徴で、追ってより高い性能を持つ「E10S」や「E10R」が追加されました。
ルーフやドアはなし
ボディタイプは、ルーフやドアを持たない2シーター・ロードスターのみの設定で、乗員はサイドシルをまたいで乗降する仕様となっています。さらにE10Rは、フロントウィンドウさえも持たないスパルタンな仕様となります。ボディサイズは、全長3,800mm×全幅1,870mm×全高1,130mmというワイド&ローなディメションが特徴となっています。
ホイールベースは軽自動車並みに短い2,300mmで、車両重量は700~725kgと極めて軽量に抑えられています。サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーン式で、ステアリング形式はパワーアシスト無しのラック&ピニオン式、ブレーキは前後とも285mm径のディスクローターが備わるベンチレーテッド・ディスク式が装備されます。
エンジンは3種類
駆動方式はMRで、エンジンはフォード製をベースに独自のコンピューターチューニングを施したものが採用されています。各グレードに搭載されるのは、E10が2L直4NA(最高出力203ps/6,800rpm・最大トルク21.4kgm/6,100rpm)、E10Sが2L直4ターボ(最高出力254ps/7,000rpm・最大トルク40.8kgm/2,500rpm)、E10Rが2.3L直4ターボ(最高出力355ps/6,000rpm・最大トルク48.5kgm/4,000rpm)となっています。
トランスミションはE10/E10Sは5速MT、E10Rは6速MTが標準で、メーカー公表の0-60mph加速タイムはE10が4.5s、E10Sが4s、E10Rが3sとなっています。ホイール&タイヤは、全車フロントが7.5J×16インチホイール+195/50R16タイヤ、リアが8.0J×17インチホイール+225/45R17タイヤの組み合わせとなります。
2種類のパッケージオプションを用意
また、ABSやエアバッグといった安全装備は一切持ない一方で、盗難防止用のイモビライザーが標準装備されます。室内は、デジタルメーターやTFTマルチファンクションディスプレイが備わるインパネや、FRP製のシートが採用されています。また、オプションで「トラックパック」と「ウェザーパック」が用意されています。
その内容は、E10/E10S用トラックパックは6速MTや車高調整機能付きトラックチューンドスプリング&ダンパー、クイックリリースステアリングホイール、ヒーテッドドライバーズシートなどが、E10R用トラックパックは車高調整機能付きビルシュタインダンパーやクイックリリースステアリングホイール、カーボンファイバーシート&カーボンレザーインテリアなどがセットになっています。
また、ウェザーパックは全車共通で、ヒーテッドウィンドスクリーン+ワイパーとゲットホームウェザーフード+ストームキャップがセットになっています。