ライトウエイトスポーツカー「セブン」シリーズで有名なイギリスの自働車メーカー、ケータハム・カーズは、2014年に日本の軽自動車規格に適合させたニューモデル「セブン160」を発売しました。スズキ製の660ccエンジンを搭載するとともに、軽自動車規格に合わせるためフェンダーとタイヤサイズを縮小したことが特徴でした。
500kgを下回る軽量ボディ
ボディタイプは、他のセブン・シリーズ同様ドアや固定式のルーフを持たない2シーター・ロードスターで、スタイリングも前述のフェンダーの相違などをのぞけば基本的に共通でした。ボディサイズは全長3,100mm×全幅1,470mm×全高1,090mm、ホイールベース2,225mmで、他のセブン・シリーズと比較すると全幅が105mm、全高が25mm縮小されました。
トレッドはフロントが1,220mm、リアが1,301mmで、それぞれ50mm、35mm縮小されました。また、車両重量はシリーズで唯一500kgを下回る490kgに抑えられました。サスペンション形式は、フロントはダブルウィッシュボーン式を踏襲する一方、リアはAフレーム式を採用する他のモデルと異なり、マルチリンク・ライブアクスル式が採用されました。
ケータハム セブン160の試乗動画
出力は64psを大きく超え80psを発生
駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは3気筒DOHCターボのK6A型に独自のチューニングを施したハイオクタン仕様が採用されました。スペックは最高出力80ps/7,000rpm・最大トルク10.9kgm/3,400rpmで、国産軽自動車と違い64ps自主規制に縛られないため、より大きな出力が備わるのが特徴でした。トランスミッションは、これもスズキ製の5速MTが組み合わせられました。
パフォーマンスは最高速度が160km/h、0-100km/h加速が6.9sで、他のセブン・シリーズよりは劣るものの、軽自動車としてはトップの性能でした。ステアリング形式はロック・トゥ・ロック1.9回転のクイックなギアレシオを持つラック&ピニオン式で、ブレーキはフロントはセブン270/480Sと同様のソリッドディスク式、リアはそれらのモデルがソリッドディスク式を採用するのに対し、ドラム式にダウングレードされました。
また、ホイール&タイヤは4.5J×14インチホイールと155/65R14タイヤの組み合わせで、他のセブン・シリーズよりも細いものとなっています。塗装は無塗装アルミボディ+コンポジットパネルが標準で、オプションで無塗装アルミボディヘアライン加工仕上げやソリッドペイント、メタリックペイントなどが用意されています。
セブン160は日本市場専用モデルという訳ではなく、イギリス国内でも同じ車名で販売されるほか、他の欧州諸国でも「セブン165」の車名で販売が行われています。