1992年にイタリアに設立された新興自動車メーカー、パガーニ・アウトモビリは、1999年に開催されたジュネーブ・ショーにおいて、同社初の市販モデルとなる2シーター・スーパーカー「ゾンダC12」を発表しました。軽量な車体にAMG製の大排気量V12エンジンを搭載したモデルで、高いパフォーマンスを発揮しました。
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CFRP製ボディを採用
まずフィクスドヘッドの2ドアクーペが用意されたボディは、軽量素材であるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製でした。スタイリングはメルセデス・ベンツのグループCカーの影響を受けたもので、抑揚の効いたサイドラインと丸みを帯びた小さなキャノピーを備えていました。また、リアエンド中央部にまとめて設けられた4本出しのマフラーがデザイン上の特徴となっていました。
ボディ・ディメンションは全長4,345mm×全幅2,055mm×全高1,151mm、ホイールベース2,730mmで、車両重量は1,250kgとライバルと比較して軽量に抑えられていました。駆動方式はMRで、エンジンは当初6L V12DOHC48バルブNA(最高出力399ps/5,200rpm・最大トルク58.1kgm/3,800rpm)が搭載されました。トランスミッションは、6速MTが組み合わせられました。
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2002年に量産型のS7.3が登場
サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式で、ブレーキはフロントが355mm径、リアが335mm径の4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。プロトタイプの延長線上にあったC12の生産台数はわずか5台に留まったものの、その後2002年に本格的な量産タイプとなる「S7.3」がリリースされました。
C12からフロントまわりとリアウイングの意匠が変更されるとともに、排気量が7.3Lまで拡大されました。アウトプットは最高出力555ps/5,900rpm・最大トルク76.5kgm/4,050rpmに向上し、最高速度354km/h・0-100km/h加速3.7sという第一級のパフォーマンスを発揮しました。次いで2003年のジュネーブ・ショーで、カーボンファイバー製のデチャッタブルトップが備わる「ロードスター」がベールを脱ぎました。
さらに性能が向上
続いて2005年にS7.3にマイナーチェンジが実施され、エクステリア・デザインの変更とともに7.3Lエンジンのアウトプットを最高出力602ps/6,150rpm・最大トルク77.5kgm/4,000rpmに高めた「F」に移行しました。翌2006年にはロードスターにも同様のモディファイが実施されるとともに、モデル名が「ロードスターF」に変更されました。
次いで2007年、全面的にリデザインされたクーペボディに、6L V12エンジン(最高出力760ps/7,500rpm・最大トルク72.4kgm/5,700rpm)+6速セミATを搭載する15台限定のハイパフォーマンスモデル「R」がリリースされました。さらに翌2008年、カーボン&チタンを採用したボディに、7.3Lエンジンのアウトプットを最高出力678ps/最大トルク79.5kgmまで高めて搭載する「チンクエ」が5台限定発売されました。
そして2010年に全車生産を終了、2011年に後継モデルの「ウアイラ」が発表されました。
ゾンダの後継モデル
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