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マツダ ロータリーピックアップ (1974-1977):13Bロータリー搭載のピックアップトラック

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダの2人乗りピックアップトラック「ロータリーピックアップ」は、北米市場専用モデルとして1974年から1977年に掛けての3年間に渡り生産されました。世界で唯一のロータリーエンジン搭載ピックアップトラックとして稀少な存在で、トラック離れした動力性能を誇ったものの、日本国内では販売されなかった為、日本人には馴染みの薄いモデルとなっています。

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外装変更でロータリー車らしさをアピール

ボディは、国内で「プロシード」、北米では「B1600」の車名で販売されたレシプロエンジン搭載の小型ピックアップトラックがベースで、基本的なスタイリングは独立したボンネットと角ばったボディラインを持つ、ピックアップトラックとしてごく一般的なものでした。B1600とはフロントグリルやテールランプのデザインが異なる他、張り出した前後のフェンダーフレアを備える事が相違点でした。

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

テールランプは、角型2灯式のB1600に対し、ロータリーピックアップは当時のロータリーエンジン車のアイデンティティーであった丸型4灯式を採用していました。又、リアゲートには「ROTARY POWER」のロゴが誇らしげに掲げられていました。ボディサイズは全長4,325mm×全幅1,675mm×全高1,525mmで、B1600に対し全長が25mm、全幅が100mm大きく、全高は25mm低いディメンションでした。

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

ホイールベースは同一の2,600mmで、トレッドはフロントが150mm拡大され1,425mm、リアが125mm拡大され1,400mmでした。サスペンション形式は、B1600と共通のフロント:ダブルウィッシュボーン/コイル式・リア:リジッド/リーフ式で、ブレーキは4輪ドラム式のB1600に対し、フロントにディスクブレーキが採用されていました。又、タイヤサイズが6.00-14から7.35-14に拡大されていました。

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:curbsideclassic.com)

マツダ ロータリーピックアップのエンジン音

チューニングされたロータリーピックアップの走行シーン

13B型ロータリーを搭載し高性能を発揮

駆動方式はコンベンショナルなFRで、搭載されたエンジンは、国内向け乗用車にも採用されていた排気量654cc×2ローターの13B型ロータリーでした。スペックは、最高出力111ps/6,000rpm、最大トルク16.3kgm/3,500rpmで、ピックアップトラックという性格上デチューンが施されていました。トランスミッションは5速MTが標準で、オプションで3速トルコン式ATが設定されていました。

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:rx7club.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:rx7club.com)

性能面では、1.6L直4レシプロエンジンを搭載するB1600が最高出力65ps/5,000rpm、最大トルク11.3kgm/3,000rpmのスペックだったので、それと比較すると最高出力で約7割、最大トルクで約5割も上回るものでした。実際の動力性能もこのカテゴリーとしては大変優秀で、米国内におけるロードテストの結果では、最高速度165km/h、0-60km/h加速11.05sというデータを残しています。

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:rx7club.com)

マツダ ロータリーピックアップ 1974-77 (出典:rx7club.com)

インテリア面では、メーターパネル上にタコメーターやアンメーターが備わるスポーティなデザインのインパネが特徴でした(B1600はスピードメーターのみ)。又、オプションでエアコンやAMラジオ、リアステップバンパーが設定されていました。ロータリーピックアップは、動力性能こそ前述のように優れていたものの、ピックアップトラックとしては燃費に難があった為、オイルショックの煽りを受けて販売はあまり伸びず、B1600のフルモデルチェンジに伴い姿を消しました。

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